君との世界

□君の体温
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『んーと、医務室は…ココだ!
ルビさぁん。入りますよ〜』


「許可出す前に入ってるじゃない。」


クスクスと笑いながら
コチラを見るルビさんは
女から見ても、本当に綺麗。


「で?どうしたの?」

『あ!あのですね、コートを…』


あぁ!と言って
棚の上に、綺麗に置かれていた
コートを持ち出した。


「コレでしょ?」


『それです、それです!
やー、良かったぁ♪』


寒かった事もあり、さっそく
預かっておいて貰ったコートを
羽織る。


『おおう。ぬくぬく。』

「フフッ、何だか犬みたいね。」


よしよしと、頭を撫でられ
なんだか嬉しかった。
お姉ちゃんが出来たみたいで。


「………で、どうしたの?」

『…?何がですか?』

「その、顔の傷。」


ああぁ、忘れてた!と
訳を説明した。
バカなので、転びました。と。


「はぁ〜…こっちいらっしゃい。」


そう言って、ルビさんの前の
イスに即される。


「女の子が、顔に傷作っちゃダメよ?折角可愛い顔なんだから。」


ポンポンと、消毒液を
傷口に当てられ少ししみる。

『可愛くないですよー。
だって、エースとかに女じゃないって言われたもん。』


「フフッ、隊長達もからかってるのよ。」

さ、終わり!と
顔に大きめの絆創膏を貼られた。


『ありがとうございました〜!
また怪我したら来ます〜!』


「怪我しちゃダメよ?
それから、いつでも来ても良いから。待ってるわね。」


と、手を
ヒラヒラとこちらに向け
微笑むルビさん。

惚れそうだ。
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