君との世界

□宴
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「…アキラ、家族になる以上
おめぇの事を把握して置かなきゃならねぇ。せめて、親父であるこの俺に話せ。」
 

マルコが出て行ったあと、
そういわれた。


私のことって言ってもなぁ…


『えっと、先ほども話した通り、
私は異世界からきました。
私は…えと、私の家系は、鬼の血を引く家系だそうで、その名の通り、
鬼と人の血が混ざり合った家系だそうで、
毎朝、薬を飲まされていました。』


「…??なんの薬だそりゃあ。」


『なんの薬かは詳しく聞いた事が
ありませんが、鬼神一族に産まれた者は皆飲まなきゃいけないみたいです。
…鉄みたいな変な味で私は嫌いだったんですけど、幼い頃から呑んでいたので毎日飲んでいましたね。』
 
  
あ、そういえば薬…
こっちの世界には無いや。どうしよ。
………ま、大丈夫か。
 
 
「グララララァ!そりゃあまた
大層な者を娘にしちまったもんだぁ!」


そう言って、親父はグラララと
笑っていた。
思わず私も笑ってしまう。
こんな話をくだらないとも思わず
優しく聞いてくれるこの人は
なんと偉大なんだろう。

 
「アキラ、準備は出来た。行くよい。」


『エ!?マルコ、もう準備できたって…
早くない!?宴って夜にするんじゃ…』

「家族が増える、しかも妹。と言ったら
皆おおはしゃぎで、やることになったんだよい。」

 
おおう。流石海賊。
すごいな。
 
 
「グラララ、よし、アキラ、行くぞ。」
 
 
そう言って、私と親父、マルコは
皆が揃う甲板へと向かった。
 
 
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