君との世界
□家族と涙
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自分がなんなのか、分からない。
これはきっと、悪い夢だ。
だって私が――――…
―――沢山の人を殺すなんて。
『う、うぁ…わた…し…』
「………大丈夫だ。大丈夫。」
エースは血まみれの私を
ずっと抱きしめながら
まるで、子供をあやす様に
語りかける。
臓器が散らばった
血だらけの甲板。
おびただしい数の人。
いや、人だったのか?
それほど、原型を留めていない。
『エース…わた、私は…なんで、こうしたの…か…。』
「……あぁ、大丈夫。
少し………眠れ。」
その優しいエースの一言に
私は意識を手放した。