君との世界

□君の体温
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『ん?突然…寒くない?』


賑やかな昼食タイムを終えて
特にやる事もなくなったので
皆で、甲板でトランプを
していた時。


『ねー、マルコ?何でいきなり
寒くなったの?』


「あー、冬島が近いんだよい。
グランドラインは突然気候の変化もあるからねぃ。体調管理はしっかりしろよい。」


そう言って、皆
各部屋に戻りコートを取り出しに向かった。


私が来た時も、向こうは
冬だったからコート着てたよな。
あれ、そう言えばどこいったんだろ?


そして、親父の元へ向かった。


『親父ぃ〜。入るよ〜。』


「グラララァ、許可出す前に入ってるじゃねーかよ。」


親父の足元へ行き
グイーッと足を引っ張る。


『ねーねー、私がココに来た時
着ていたコート知らない〜?』


「あぁ?…あれなら、ナースのルビが持ってるはずだぞ。」


グビッとお酒を呑みながら
親父は言った。


『ほう!ありがと!
ルビさんとこ、行ってくる!』

「グラララァ。慌てて転ぶんじゃねぇぞ。」


頭をワシャワシャと撫でられ
なんだか懐かしい気持ちになる。


『えへ。大丈夫だよ!』


――ズザァッ!!


「………………。」


クルッと後ろを振り向いた瞬間
顔面から転んだ。
頬や、鼻のてっぺんが擦り切れて
いた。


「…アホんだらァ…その傷も
診てもらって来い。」


『………あぃ。』


そう言って、私は
親父の部屋をあとにする。
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