暗殺教室 長編〜Final〜


□出会い
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『白城さんは3年生からA組だよ!おめでとう!』

「え…」

2年生の修了式が終わった後に
先生にそう告げられた。

1、2年生はB組だった私。
父が資産家、母は有名化粧品の社長。厳しくはなくて、ゆったりと育てられてきた。

ここでもゆったりと勉強しようと思ってきたんだけど…まさかの昇級。

「あ…ありがとう、ございます。」
『うん、白城さんならA組でも大丈夫だ!頑張るんだぞ!』



「はあ……」

下駄箱でため息をついた。
B組で良かったのに…



「…………白城さん。」
「え?……あ。」

名前を呼ばれて振り返る。





茶髪というよりオレンジに近い髪の色

透き通った紫色の瞳

誰もがうっとりするような声…



「………浅野くん。」
「よかった、間に合って。」

爽やかな笑顔をこちらに向ける。

「先生から聞いたよ、A組に来るんだって。…おめでとう!」
「ありがとう。」

1年生からA組だった浅野くん。
生徒会長で全国模試は1位、楽器だって弾ける…まさに天才。

「3年生からよろしくね。僕のこと、いつでも頼っていいから。」
「う、うん。ありがとう。」
「じゃあ…僕はこれで。また始業式に。」
「うん、またね。」

浅野くんが去ったのを確認して


もう1度ため息をついた。
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