暗殺教室 長編2


□狂い始めていく。
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ガシャン!
理事長室に何かが割れる音が響いた。


「ご、ごめんなさい…!」
「莉奈…?私を裏切るのかい?」
「そ、そんなつもりは…!!」

今日の放課後。
カルマ、渚…タコと一緒にアメリカに映画を観に行った。
學峯に電話もせずに。
映画館では電源を切っているため、繋がるはずもなく。
日本について携帯を付けると、着信が24件も。

「莉奈…」
「くっ……」
ガシャ、とティーカップの破片を踏みながらこちらに歩みより、ぎゅ、と静かに私の首を締めつける。
「莉奈…私は殺せんせー達に怒ってるんじゃない。どうして行く前に電話しなかった?」
「それは…!…電話しなくてもっ…分かるかなって…!」



バシンッッ!!


重い音がした後に、頬に強い痛みが走った。
叩かれた、平手で。

「私がどれだけ心配したか、分かってるのかな!?」
「…分かってる…よ!」
私の胸ぐらを掴み、必死に怒る。
「分かってる!?分かってないから、こんなことしてるのだろう!」
「い、痛い…!!」

髪の毛を強く掴んでくる。

「まだ殺せんせーといたから無事だっただろうけど!…次、同じことをしたのなら!許さないからね!!?」
「は、はい…!」


そう答えた瞬間。

私の髪の毛から手を離して、

私の肩を優しく掴んで

優しく喋りだした。
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