短編

□嘘の気持ち
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バルバッド王国から南に
浮かんでいる小さな島国
シンドリアは今日も八人将に守られて平和です

「それにして平和はいいけど
逆につまんねぇな〜」
「仕方ないだろ
平和なのは我ら八人将と王で
守っているからだ」
「まぁね…
けど剣使いたいんだよな…
あの魔法バカ女に剣がいいことを知ってほしいんだよ」

仕事の休憩時間に
シャルルカンとスパルトスは喋っていた
だがシャルルカンの言葉に
スパルトスは呆れている

(こいつはわかりやすすぎる…)

「あ、今日仕事終わったら飲みにいかねぇ?」
「…あぁいいぞ」
「あたしも行くー!
そういえばシャル、ヤムが呼んでたよ」

スパルトスとシャルルカンに喋りかけてきたのは
小さくて可愛らしいピスティだった
これでも18歳の大人?の女性だ

「はぁ!?俺に何の用事だよ、あのバカ女」

と言いながら何処かへ走っていくシャルルカン

「お前まさか今の嘘か…?」
「うん、嘘だよ」

またスパルトスは呆れた



「おい!バカ女…って…」
「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

シャルルカンは勢いよく
ヤムライハの部屋の扉を開けた

ところがヤムライハは着替え中だった…

「出ていけー!!バカ剣使い!!!」
「うおっ!すまん…」

シャルルカンは急いで出ていく
そして扉の前で座りこんだ

「あー…くそー…見ちまったよ…
あいつの体…に…」

「よくも私の体を見たわね…
この代償は高いわよ…シャル」
「うおっ!?いつの間に!?」
「今着替え終わったとこよ。覚悟しなさい!」

ヤムライハはシャルルカンに
相当怒っている

「ちょ…待ってって…何でお前涙目なの…?」

よく見るとヤムライハの目には
涙が滲んでいた

「っ…これは…汗よ…」
「ウソつけ、どうせ男に振られたんだろ」
「うっ…そうよ…何でわかったの?」
「お前のことなんてよくわかるし…だって………」(ボソッ

「最後なんて言ったのよ…?」
「何でもねぇよ…
気分晴らしに今日飲みに行くのついてこい!」
「ま、また…まぁいいわよ」
「決まりな!じゃあまた後でな」

そう言いシャルルカンは去っていった

「そういや何であいつ俺を
呼んだんだろ…まぁいっか」

ピスティの嘘には騙されていた



「バカ…何もわかってないじゃない…
私が振ったのよ…私には好きな人がいるから…」

(それはシャル…あんたよ)

そう思い嬉しそうに微笑んだ



end.

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