捧げ物

□夢と決断
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『オレの夢はな、偉大な魔導士になることだ!』
『オレの夢は凄い魔導士になること』
『二人共凄い夢だね』
『まぁな。ドロイと被ってるけど』
『ジェットが一緒にしたんだろ?レビィは夢とかねぇのか?』
『い、一応…あるかな?』
『どんな夢?』
『私の夢はね――』



部屋の片付けをしていたら小さい頃の思い出を思い出した

「あの時何て言ったっけな…確か…って今はそんな場合じゃない!荷造りしなくちゃ…!」

私、レビィ・マクガーデンは先月できた恋人ガジル・レッドフォクスと明日から同棲することになった。その為の荷造りを今している

「えへへ♪付き合ってから一ヶ月で同棲か…この調子でいけば…まだ早いかな…けどジュビアはされたって言ってたな…プロポーズ…」

数日前...


『あ、ジュビアそれって…』
『あ、気づきました…?実はグレイ様から…』
『えっ!?嘘!?おめでとう!ジュビアどんな風にされたの?』
『普通に言われました。けどグレイ様ったら頬を赤らめて言ってくれたので…あの時のグレイ様は可愛かったです』
『おめでとう、ジュビア。一年以上付き合ったもんね…いいな…』
『きっとその内すると思いますよ。ガジル君は不器用なだけです』
『そうだよね』
『もしそうじゃなければレビィさんから言えばいいんです!』
『えっ!?』


「私から言う勇気なんてないよ…」

そもそもプロポーズを女からするのってどうなんだろう…
あんまり聞いたことがない…

「ガジルからしてくれないかな…」
「なにがだよ?」
「ぎゃあ!?何でガジルがここに!?てか寮は男子禁制!!!!」
「あ?前から入ってただろうが?つかお前が遅すぎんだよ」
「えっ?約束の時間は1時…え…もう…過ぎてる…?」

時計を見たら1時半になっていた
朝からやっているのに本が多いのか中々終わらなかった
実際5分の1しか終わっていない

「す、すぐ片付けるね…」
「あー…オレも手伝ってやるよ」
「え…ありがとう…」
「てかさ…お前どんだけ持っていくんだよ」
「えっとね…持っていくものは決まってるんだけど日記が見つからなくてね…探してるついでに部屋の片付けもしようかなって思って」
「ふーん…でその日記ってのはどんなのだよ?」
「うーん…表紙にクローバーが書いてあって小さい時のだから大きく『レビィ』って書いてある日記」
「わかりにく…ん?これじゃねぇか?」
「えっ!?見つかった?」

ガジルが持っていたものを見ると
確かに表紙にクローバーが書いてあって
大きく自分の名前が書いてあった

「これだ!ありがとうガジル!」
「おぅ。これ持って行くのか?」
「うん。後は部屋の片付けをして荷造りしたら終わりだよ」
「じゃあささっと終わらしちまうぞ」
「うん!」



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