文*跳

□没収品
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「あ、ひばりさ…」
「没収。」





没収品。





沢田が持っていたチョコレートを奪う。
2月14日。今日は学校の風紀が乱れ放題だ。
チョコレートをもらったとか、渡すとか、群れすぎ。
しかも沢田までこんな行事で喜ぶなんて。
誰?僕の沢田にこんなもの渡したのは。

「雲雀さん!それ、雲雀さんにです!」

慌てたように沢田がいった。
手に持っていた箱を見る。
ついで沢田の顔を見ると、沢田の顔は真っ赤だった。

「雲雀さんに、渡そうと思って…」
「…ふーん。」

沢田が止めるのを無視して、包装を剥がす。
箱に入ったそれは、どうみても手作り。
つまんで、口に放り込む。

「…ふーん。」
「えっ、美味しくないですか!?」

沢田の顔が青くなる。

「君が作ったの?」
「は、はい…」

そしてまた赤くなった。

「ふーん。」

沢田に背を向けて、歩き出す。
ひばりさーん!?、なんて叫んでる沢田。
来月は、何を渡そうか。









end?















おまけ(?)



2月13日。

「ツっ君なにしてるのー?」
「か、母さん!入ってくんなよ!」
「あらチョコ作り?あたしもお父さんにあげたわー」
「でてってってば!!」
(雲雀さん、喜んでくれるかな…)



こんどこそ、end.。

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