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□不器用な愛情表現
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「跡部は楽しみやないん?」
「ハァ?あんなの只の自己満足だろ?今年はお前を理由に断れると思ったのによ」
「え?」
「しゃあねぇな。俺の分のチョコも食いたいんだろ?言っとくが半端ねぇ量だぞ。俺はチョコなんざ全く興味ねぇから好きにして、」
構わないと言おうとした瞬間、強烈なビンタをもろに食らってしまった。
「テメっ!何しやがんだ!」
「……跡部のアホっ」
「あ、オイ!」
呼び止める俺の方を振り返ることなく、忍足はそのまま部室へと走り去って行った。
「……チッ」
このまま部活に出たら間違いなく笑われ者になってしまう。
ジローや宍戸、向日なんか特にネタにしてくるに違いない。
仕方なく俺はそのまま方向を変え、生徒会室で生徒会の仕事をすることにした。
しかし、今週末に行われる練習試合のオーダーを作らなきゃいけないことに気付き、もう部活も終わったし大丈夫だろうと思い部室へ向かうと、運悪く居残っていたジローと萩之介に出くわしてしまった。
で、今に至るのだ。
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