□感謝します!
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「跡部跡部!!」

「あ?どうかしたのか?」


朝のホームルーム前の休み時間。
今日は朝練がなかったため、教室で本を読みながら時間を潰していると、隣のクラスの向日と宍戸が騒がしくしながら掛け込んで来た。


「なぁなぁ、ちょっと聞きてぇんだけどよ」

「何だ?っつーか、朝っぱらくらい静かにしろよ」

「悪ぃ悪ぃ。お前、日曜日暇?」

「は?」

「だーかーら、日曜日暇か訊いてんの!」

「特に予定はねぇけど…」


あまりに唐突な問いに少し驚きながらも正直に答えると、訊いた張本人がキョトンとした顔をした。


「何だよ?揃いも揃ってそんな間抜け面して」

「イ、イヤ…」

「侑士と約束とかしてないの?折角のたん…、ゴホン、休みなのに」

「あー、そういやしてたかもな」


そうだったそうだった。
確か二週間くらい前からその日は空けておくように言われてたな。


「……お前、それは覚えておけよ…」

「仮にも恋人との約束なのに…」

「うるせぇな、忘れてたもんはしょうがねぇだろ。何かあるのか?その日」

「あー…、うん。ジローがな、えーと…、久々にレギュラー陣で遊びたいって言ってるんだけど…」

「予定があるならしかたねぇな。忍足の方を優先するべきだし」



歯切れの悪い向日と苦笑を浮かべる宍戸を見つめながら、少し考える。

確かに最近皆で集まる時間なんてなかなか無かった。
丁度いい機会かもしれねぇな。
それにジローが提案したことだし。


「別に良いぞ」

「「へ…?」」

「別に構わないって言ってんだよ。久々に集
るか」

「い、いいの?侑士との約束…」

「まぁ、ピーピー文句は言うと思うけど大丈夫だろ。俺だってたまには皆と集まりてぇし、ジローの誘いを断るなんて出来ねぇし」

「……相変わらずジローには甘いよな…」

「ん?何か言ったか?」

「別に」


暫く難しい顔をしていた二人だが、結局は明るい笑顔を見せ、サンキュー!と言いながら自分達のクラスに戻って行った。



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