こっそり。

□君じゃなきゃダメなんだ。
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激しい雨。
唸るような強風。


窓やドアは、まるで誰かに叩かれているかのように鳴り響き、その家の主を不安にさせた。



今夜、江戸には台風が接近している。
台風なんて毎年来るけど、今回のは何でもすごいらしい。
お天気おねぇさんが言っていた。


「あークソッ、こんな雨風ヒドいんじゃウルサくて寝れねぇ。明日ジャンプ買いに行けんのかよぉ…」


さっきから、テレビの気象情報を見ながら、時折叩きつける突風にビビる男が一人。
この家の主、坂田銀時である。

神楽は昨日のうちから新八の家に泊まらせている。
本当は自分も行きたいところだが、ババァに

「あんたはこの家に残って、飛ばされないか見張ってな!!!」

なんて言われちゃあ、家を空ける訳にもいかない。
渋々自分だけ家に残ったのだ。

「あー…まさか停電とかならないよね??…イヤイヤイヤッ別にビビってるとかじゃないから!!むしろ銀サンこうゆうの好きだからっ!!!」

誰もいない部屋でひたすら独り言を言っているが、言ってるそばから強風にビビる銀時だった。
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