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□証【青黄】
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『証』





「青峰っち!!!!」

体育館の扉を開けると一瞬にして俺を捉えた奴が嬉しそうに名を呼ぶ

「おー、早いな黄瀬」

既に汗だくでボールをついている黄瀬を見て体が疼く

あー、バスケやりたくてたまんなくなってきた

どーせ今から死ぬほどやるんだけど

「当たり前っスよ、今日こそは青峰っちに勝つっス!!!!」

部活終わりの自主練の時、黄瀬とone on oneをするのが習慣になっていたこの頃

「はっ、ほざけ」

挑戦的に口角を上げて笑んで見せると、黄瀬も頼もしげな笑みを浮かべた

「てかまだ誰も来てないし、もーやろーよ!!」

「そーだな…ってまだ俺ら以外いねーのかよ」

キョロキョロと辺りを見回すと本当にいないみt「さっきから僕はいたんですけど」

視点を黄瀬に戻そうとしたら目の前にいきなりテツが現れたもんだから、驚いた、なんてもんじゃねぇくらい驚いた

「Σうぉあッッ!!!!!!」

後ろにとびずさりながら、いい加減テツの影の薄さにも慣れたいもんだな、と思う

「黒子っちじゃないっスか。いつからいたの?」

黄瀬も少なからず驚いたみてーで、テツに訊ねた
顔ひきつってんぞ、モデル

「僕が一番にここに来たんですよ」

不服そうに言うテツに黄瀬が「ごめんっス!!!!だから機嫌直して黒子っち〜〜」なんて言ってすがり付いてる

さっきは俺とあんなに楽しそうにしてたっつーのに。

モヤモヤした感情が湧いてきて、取り合えず黄瀬の腕をつかんで持ってこうとした

「今日も早いな、黄瀬、青峰、黒子」

が、丁度入ってきた赤司に阻止される

チッと赤司相手に舌打ちすると後々面倒だしその場はのみ込んで、「今日は遅いな」なんて赤司に悪態をついて俺はテツからパスをもらった

練習の後のone on oneが、楽しみでしょうがねぇ
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