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□好きすぎて好きすぎてでも愛したくなくて【日月】(伊月視点)
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『好き』…人や物事を気に入り、心を寄せること
『愛』…ものに執着する心
──…俺はお前を『好き』なままで生きたい
『好きすぎて好きすぎてでも愛したくなくて』
「──…え?」
我ながらバカなことを言ったもんだ
目の前にいる彼の反応を見て、俺は瞬時にそう思った
だからといって、後には引けないけれど…
「俺は日向のこと好き」
もう一度繰り返す
あ、いや今のは前置き
「大好き、大好き、大好き」
あ、いやこれも前置き
「でもごめん俺は日向を愛せない」
こっちがそれ。
でもそれが本音だから
「…なに、突然」
驚いた様子のまま彼─日向─は呆然と言った
「なにって……好きだよって」
はは、と笑っていう
日向はそれだけで顔を真っ赤にして、可愛いなって思う
それでこの話題も忘れてくれたらいいんだけど
「でも、愛せ、ない…?」
「………ん?いゃ、なんか違うな…」
国語は元々苦手だった
寧ろ数学が好きだし←
数少ない頭の辞書のページをめくり必死に語弊を直そうと…
「そうだ、愛せ、な、い」
「句読点いれただけで変わってねぇよダァホ!!!!!!!!」
日向の鋭いツッコミが炸裂!!
はっ!『句読点に苦闘』キタコレ!←←
あ、今はんなこと言ってる場合と違うか
あとでメモっておこう
「てかなんなんだよ、いきなり?好きとか嫌いとか…」
いや、嫌いとか言ってねーし、とツッコんだあと
「ねぇ日向」
いつもの何気ない会話みたいに話しかける
「『好き』と『愛する』の違いって、わかる?」
は?という顔
のあとに、日向が考え込んで出した結果
「愛する方が…より深いっつーかなんつーか」
似てる似てる、って返すとじゃあ答えはなんだよなんてプッツンメガネ(影虎さん曰)から怒られた
「日向の言うことも一理あるんだけど、それと紙一重的存在。」