銀魂小説/パロディ

□御遊戯
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翌日になり土方は万事屋へと訪れた

そこへ出迎えてくれたのは地味なメガネの自分のとこの監察によく似た新八


「あれ、土方さん?
どうしたんですか?」


珍しい客が来たと嫌な予感をたぐわせる新八を怪奇に見た土方は用事を早いこと終わらせようとため息を吐いた


「白やっ……
お前んトコの腐れ天パいるか?」


ついつい白夜叉と言いかける口を止め、無理やり腐れ天パと呼ぶ。

さすがに意外にも鋭い子供達に悟られるのは厄介だったからだ。

「ああ、銀さんですね?銀さんなら飲み屋に行っちゃいましたよ?」


「こんな時間にか?」


「はい」


そう言うと新八は笑みを見せ戸を閉めようとする…が、そこで新八も思わぬことに神楽と銀時の大声が聞こえた


「銀ちゃん!!逃げてちゃいけないアル!いくら仲悪い言えど御客には土産を貰ってから帰すのが常識ネ!!」


「うるせぇ!!
俺ァ顔合わせたくねぇんだよ!!」


紛れもなく銀時と神楽の声だった


その様子に新八は溜め息を吐いて土方に向かって、どうぞ上がってください。と声をかけた


土方はよく状況を理解してはいなかったが、罰を執行すべく息を飲み万事屋へと入室する


「んで、なんの用だ」

「土産あるアルカ!?」


2人の食いしん坊がソファーにドカッとデカい態度で座る。

当然、土産は用意してきた。
かく言う銀時は甘党で
神楽は食いしん坊


食べ物や好きな物で釣るという疚しい考えを控えながら差し出し口を開いた


「万事屋…。
俺、お前が好きなんだ
付き合ってくれないか?」


子供達の事は気にせず実に殺風景でシンプルな告白を告げ、俯いていた


土方の言葉に子供達は当然の如く驚いているが、告白された張本人の坂田銀時は顔色変えることなく真顔で無言で土方を見ていた


このまま10分が経過した頃

新八は何を考えたか神楽と定春を引っ張り「銀さん、神楽ちゃんは僕の家で預かりますね?それじゃあごゆっくり」と言葉を残して出て行ってしまった。



「オイィィィイイイイ!!俺を置いてくんじゃねぇ!!新八ィィィイ!!神楽ァァァアアア!」


その状況に叫びだす銀時

実際銀時自身、どうしていいかわからない状況に至っていた訳で表情を曇らす。



そこで
銀時には思いついたことがあった。

このまま流してしまおうと…
なかったことにしようと…


「まったく…
アイツ等は何がしたいんだかな
あ、土産の大福うま」


焦って土産の大福を貪りだした。
その様子に土方は溜め息を吐いて、もう一度同じことを言った。


またしても銀時が一時停止する。
大福を頬に詰めた状態で



そんな銀時をじれったく思い立ち上がっては隣に座り抱き寄せる。


「お、おま…何してんの?」


ゆっくりと銀時の頬に熱が昇る。


「何って…抱きしめてるだけだろ」


「そ、そそそういう意味じゃねぇ!!
離しやがれ!!」


決して本気で言っている訳じゃないだろう、抵抗が軽いのだから


実際銀時は土方へ思いを抱いていた
気に食わないはずが方向が変わり好きになっていたんだと今更思い知らされる


土方も銀時が自分を思ってたんじゃないかと思い知らされる
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