銀魂小説/パロディ

□御遊戯
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銀時―…。

愛してる







1つの嘘を零した

偽りで本心が隠された小さいようで大きい1つの嘘を零した


その言葉が嘘だという事は誰よりも本人が知っているのはわかっていたが、それを伝えないというのは偽りでもいいからそばに居たいと思ったのだろうか?


自分の首を絞めるとわかっていながらも、知らないふりをしているのだろうか?


嘘を零し続ける土方十四郎は嘘に包まれた優しさか否かもわからない優しさを銀時へ振り撒く。


どうして、こうなったか…
それは数日前の事だった



*****




「土方さーん、死んでくだせェ」


「黙れ、死ね総悟」


言葉だけの遣り取りを返し非番のため、平凡に寛いでいた土方はとんでもない仕事を引き受けるはめになった。


「ふ、副長!!大変です!!
幕府のお偉いさん達が依頼のことと」

慌ててジミーの山崎が声をかける。


「ったく…非番潰しやがって」


本音をボロッと零しつつも沖田含め着替えを始め、客間に足を運んだ


「おお、お前がココの副長か?」


「はい、副長の土方です」


なんだか判らない獣のような天人が偉そうな態度で不機嫌だというオーラを傍迷惑なことに抑えず声を掛けてくる。

やはり、お偉い様となるとその態度に文句を言うわけにもいかないので、大人しく名乗り正面へと座る。


「お前を呼んだのには理由があってだな
攘夷戦争で名を騒がした夜叉…
白夜叉の過去を聞き出してほしいのだ」



「それは…拷問をしてでも?」


相手の言葉に質問を斬り返す


「なんとしてもな」



相手の言葉に納得が行かず、聞いては行けないような質問が浮かび上がった

[“なぜ?”]

白夜叉が何かを知っているのだろうか
白夜叉が何か危険な人物なのか

否、白夜叉は今や一般市民でしかない


「とりあえず、これは極秘だ
局長とお前と、そこの栗毛しか知らない」


相手が言うに、周りの大志や上にも黙ってろとでも言いたいのか睨みを利かす。


「じゃあ…頼んだぞ」


そう言ってすぐに出て行って
しまったのだった。



*****



その日の晩、山崎が監察としての仕事をこなし事件を解決しだだのなんちゃらで盛大に宴会を開いていた。


途中からその流れは飲み比べ大会になり果ててしまい、土方もそれに参加することになってしまう。


ルールは単純で飲んだ酒の量が一番多かった者は一番飲めなかった相手に何か罰を与えることが出来るという



勿論勝者は…
沖田(途中でコッソリ吐いていたが)


敗者は…
土方


酒に弱い銀時にさえ勝てない土方(負けてもない)が知らず間に反則を起こす真っ黒なドSに勝てるわけもなく、沖田に罰を命じられる状況にいたる。



「そうですねィ…土方さん
アンタ、旦那に告白してくださいよ」


とんでもない事を口走る
辺りはヒュヒューと酔った軽ノリで便乗


お陰で土方はすっかり酔いが覚めた


「は?」


冷静に考える。
こんな罰を与えたのは
白夜叉の探索のためだろうか?


フラれたら事情聴取も出来ねぇだろうがァァァアアア!!アホか!!

など心で叫び瞳孔を見開くが、そんな声が届くはずもなく周りもすっかりその気だ。


「無理言うんじゃねぇ」


嫌そうな顔を浮かべ煙草をくわえる土方に沖田は黒笑をニヤリと浮かべて呟く


「あれ、鬼の副長ともあろう御方が最初っから決まったルールを無視するんです?大志達もウンザリしちまいまさァ、どうしようもねーなって」


「な、なに言ってんだ
やってやる」


その口車に乗せられたことは
言うまでもない


*****



飲み比べ大会が終わり皆が潰れた頃

罰を遂行してやろうと作戦を練っている土方に沖田が声をかけた


「……告白上手くいったら数ヶ月は付き合ってくだせェよ?因みに旦那と一発なんて美味しい思いするかどうかは自由ですがねィ?」


それだけ言うとアッサリと何処かへ行ってしまい、一発という点についてのツッコミも土方は逃してしまった。
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