long Novel
□survival 10days 〜Day4〜
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Day.4_____
翌朝、息苦しさに目を覚ました
時刻は午前10時、隣を見るとてっちゃんの姿はないどころか使ってないであろうベットが綺麗なまま残されていた
気怠い身体を起こしてリビングへ向かう
そこにもやっぱりてっちゃんの姿はない
起きているのも怠くてソファーに再び横になる
てっちゃんから伝えられた昨晩の言葉を思い出す
どう考えても嫌な気持ちしか浮かばなくて、そんな自分の気持ちさえも持て余してしまう
昨日、サナエさんを見かけただけで、あんなにも動揺した
結局、誤解だってわかったけれど、一度だけじゃなく二度も味わった絶望感はなかなか消えない
そこにきて伝えられた不安しか感じられない現実
自分は強い人間だと思ってた、てっちゃんの重荷になるようなことは絶対にしない
でも、知ってしまった弱い自分
こんなんでてっちゃんの側に居れるんだろうか
また、涙が溢れる
_____ ピンポ〜ン
部屋の呼び鈴が鳴らされた
扉を開けるとそこに居たのはサオリで
『メールしたけど、返事ないから心配で直接来ちゃった、ごめんね、soi大丈夫?』
サオリの顔を見てまた涙が溢れる
『soi〜、やっぱり大丈夫じゃないか(泣)』
私を慰めるように抱き着くサオリ
『soi?!熱あるんじゃない?』
フロントへ連絡し、アイスノンやら、解熱剤を用意してくれたサオリ
ピピッと私の脇から鳴り響く体温計を抜き取りその画面を覗く
『39℃!!高熱じゃない!!』
「お薬飲めば大丈夫…ごめんね。あっ、てっちゃんには言わないでね、心配かけたくないから…」
『わかってるって(笑)じゃあ、薬飲んで少し眠って、私、ここに居るから』
「ありがとう」