long Novel
□survival 10days 〜Day2〜
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Day.2_____
朝、目覚めると隣のベットで寝ていたはずのてっちゃんの姿がない
寝室を出るとコーヒーの良い香りが漂っている
キッチンに立ちコーヒーを淹れるてっちゃん
いつからこんなに朝が似合う爽やかな男になったんだろ
寝起きの自分が恥ずかしくて、ドアに隠れて、そっと見つめていると
『おはよ』
コーヒーを淹れる手元から目を離さず、声を掛けられる
あっ…バレた///
「おはよう///」
『何やってんだよ(笑)』
ニヤっとこちらを見るてっちゃん
「別に…///」
恥ずかしさに洗面所へ駆け込む
身支度を整えリビングへ戻ると、ちょうどコーヒーが入ったところで
『カフェラテで良かった?』
「うん」
目の前にカップが置かれる
見るとカップの中には可愛らしいハートが描かれている
「これてっちゃんが書いたの?!」
『他に誰が書くんだよ(笑)』
「可愛い〜!!」
『ふふっ(笑)喜んでもらえたようで良かったです(笑)』
嬉しそうに微笑んで私の向いに座る
『ルームサービス頼んどいたから、もうすぐ来ると思うよ』
「えっ?!てっちゃん朝食食べるの?」
『ダメか(笑)』
「いや、ダメじゃないけど、朝食食べるイメージなかったから、ついでに早起きも(苦笑)」
『若い頃はめちゃくちゃな生活だったからな(笑)よくsoiに無理やり朝メシ食わされたっけ(笑)』
「朝食は基本でしょ!!」
『EXに入って自分の役割を考えた時、それがよくわかった(笑)』
「役割?」
『あぁ、EXに何を還元できるかって考えた時に、どうやったらパフォーマンスの向上ができるかって研究しようと思ったんだ。食事や睡眠、生活自体を見直さなくちゃならないんだって』
てっちゃんが芸能界に入ってからの事はほとんど知らない、ましてやEXに加入してからのこの5年は本当に遠く離れていた
『俺、EXに入ってから変わった。生活自体が変わったのはもちろんだけど、考え方とか俺自身も、だからsoiの知らない俺のこと知って欲しいんだ』
「うん。私もてっちゃんのこと知りたい」
てっちゃんが、私達の関係の結論付けを急がないのは、こういう事を含めてなんだと思う
考え方やてっちゃん自身が変わったことはよくわかる、伊達に14年間もてっちゃんの事を見続けてきたわけでない、それは良い変化だと思う
でも、環境の変化はどうすることも出来ないこともある
芸能界という環境に身を置くてっちゃん
そこに私が関わるという事は想像もつかない
少しだけ不安を感じるんだ