トリストっ!
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学園生活始まりました:後編
『実は…、お昼にさおとめろんぱんが食べたくて購買行こうと思ったら迷子になってしまったのだ』
「すごいだろ」
取り敢えず事情を伝えた。そして何故か誇らしげに話す私達。決して意味はない。
「そんなドヤ顔で言われてもな…。」
「…はあ、本当に仕方がない方ですね。私達が連れていってあげますよ」
『おお、まじか!!』
「お前らがどうしてもって言うなら…」
『「お願いしますっ!」』
「お、おう…。でもその前に、離れてくれ…」
「そ、そうですね…」
『うわあトキヤ、姫香にくっつかれてデレデレしてるー!けっ!』
「違います!!」
『姫香はやらんぞ!!』
「…優姫…マジで離れろ…(さ、さっきから胸が当たるんだよ…っ!)」
「桜井さんもそろそろ…」
『オッケー☆いやあ、それにしても翔ちゃんイイ尻してるねえ』
「ど、どこ触ってんだよ!!バカ!」
『ひゃっほーい』
「本当にあなた達は……。な…っ!?」
「油断していたようだね一ノ瀬さん。お、優姫!トキヤもなかなかイイ尻だぞ!」
『お、じゃあワタスも…痛っ』
「いい加減にして下さい!」
『さ、さおとめろんぱんがない…!?』
あれからトキヤにげんこつをくらい、時間が勿体無いからと、そそくさと購買へ向かった。私達を案内したあと、二人は用事があると言い逃げるようにその場を後にしたのだった。
その後、二人でるんるんと購買(というかコンビニのような場所)の中を見て回ったが探していたさおとめろんぱんがなく、何かの間違いだ!と思いつつ購買員の方に聞いてみた。すると「申し訳ございません。さおとめろんぱんはもう売り切れです」と申し訳なさそうに言ったのだ
悔しさのあまり、二人で壁を殴る事にした。
「お前達、何をやっているんだ。」
声をかけられ振り向くと両腕にたくさんのさおとめろんぱんを抱き抱えているダム様もとい、真斗がいた。
『なに一人で買い占めてんだよ!!』
「さおとめろんぱん…」
「な、…!?」
真斗は驚いているようだ。
それもそのはず、私が荒い息で真斗の胸ぐらを掴んでいるからだ。
〜真斗目線〜
『頑張ってここまで来たのにぃ!真斗のばぁあぁかっ!!パッツン!イケメン!!』
そう言いながら、優姫は俺の胸を叩く。ポカポカなんて可愛い叩きじゃない。どすどすと容赦ない拳が俺の胸にクリーンヒットしている。今、俺の身に何が起きているのか全くもって分からない。ただただパンチが痛い。
「ぐふっ、優姫…っ、話が読み込めないのだが…。」
あまりに強く殴ってくるので、力づくで優姫の手を掴み、行為を止める。こんな時だと言うのに掴んだ手が細くて不覚にもドキっとしてしまう。
「うちら、さおとめろんぱんが食べたくて迷子になってまでここに来たんだけど、そのさおとめろんぱんが無くて…。」
ぽつりぽつりと優姫の代わりに姫香が話をしてくれた。
「そういう事なら早く言え。」
事情がわかった俺は二人に例のメロンパンを差し出す。すると二人は嬉しそうにそれを受け取った。なんだか、猫に餌付けをしている気分になるな
『ありがとう真斗!!』
「ありがとう!」
「これくらい当たり前の事だ。気にするな」
微笑みながらそっと二人の頭に手を乗せ、撫でる。優姫は一瞬驚いたようだったがすぐに表情を戻し、微笑み返してくれた。
「…っ」
その顔は反則だ…。喉まででかかった言葉を慌てて飲み込む。何故か脈が速まり、息苦しさが込み上げてくる。
――これがなんなのかは俺にはまだ分かるはずがなかった。
∞∞∞∞∞∞∞
真斗から貰ったありがたぁい、さおとめろんぱんをグラウンドが見える中庭で食べる事に。真斗もどうかと誘ったが、体調が悪いと断られた。まあ仕方ないか…真斗大丈夫かな。
そしてグラウンドが見える中庭を選んだのには理由がある。
ある風の噂で音也と翔ちゃんがサッカーをしていてカッコいいぃ(はあと)と聞いたからだ。これは見なきゃダメだろ!そう思った私達は中庭へと足を運んだ(今度は迷わなかったよ!)
眺めのいい木陰がある場所を見つけ腰を降ろす。
『あ、音也と翔ちゃんいたよ!!』
「ホントだ!カッコいいー!」
『腹チラやべぇな!…お、さおとめろんぱんうめぇ!』
思っていた以上においしかったさおとめろんぱんに感動を覚えつつ試合中の二人を見ていた。真斗がさおとめろんぱんを好きな理由が分かり、何となく親近感が湧いたのは私だけかな?
気が付くと袋の中のメロンパンは空に。
美味しすぎて無くなるのが早かった気がしたのだが…。真斗、こんな美味しいもの毎日食べてるのかぁ…。
「翔、いっけぇ!」
「おう任せろ!!」
ふとグラウンドからそんな声が聞こえた。もしかしてシュートかな?と思い顔を向けた
―のがいけなかったのか、「やべ」と言う翔ちゃんの声が聞こえたと同時にサッカーボールが顔面にヒットした。
「「「優姫!!」」」
『い、痛い…』
「だ、大丈夫か…?」
激痛のあまり、涙目で俯いていたら心配そうに顔を覗き込む翔ちゃん
私は自分にぶつかったであろう近くに転がるサッカーボールを掴み、翔ちゃんの股関目掛けて投げた。「うぐっ」と言う声と共に視界が反転し、意識がそこで途切れた。
―――――――――
いまいち内容が盛り上がらない…^p^
ま、まだまだこれからですよっ!!
必ず!必ずいい作品にしてやるんだ…!!
2012/10/07
編集2012/11/19