トリストっ!

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早乙女学園に来ちゃいました










例の龍也さんと林檎ちゃんが出演するドラマの撮影が終わり、一緒に早乙女学園へ連れて行って貰う事に。因みに、林檎ちゃんがシャイニーに電話をし、即編入許可が下った。…そんな簡単にいいのだろうか…。何だか申し訳ない。

徐々に早乙女学園らしき建物が見え、胸が高鳴る。ワクテカと車の窓を全開にし、身を乗り出す。そんな状態、姫香とわいわい騒いでいたら龍也さんに「そんなにすると危ねぇぞ」と大人しく座らせられた始末。

数分車を走らせた頃、やっと着いたのか車が止まった。林檎ちゃんにドアを開けていいか訪ねると「いいわよん♪」と可愛らしく許可を貰ったのでドアを開く。



『でっかぁ…』

目の前に現れた大きな校門に、思わず声をあげてしまった。早乙女学園恐るべし…!思っていた以上に豪華で大きい校舎に怯んでしまう。



「すごい…、アニメで見た時との迫力が違う…」

『うん…やばい…』



それは姫香も同じなようで、お互い感嘆の声を漏らしていた。



「二人ともおいで、寮へ案内するわ」



車から降りて、手招きをしている林檎ちゃん。それを見て私達も車を降り、慌てて後を追おうとしたが、ガシッと誰かに腕を捕まれた。若干ビビり気味に振り向けば掴んでいたのは龍也さんだったので安堵。



「あ…っと悪ィ。案内が終わったら職員室に来い。制服の渡しとか色々話がある。」

『…いえっさー!』

「ベネッサー!」

「…。」

「ふふ」













編入手続き等をすると言う龍也さんと別れ、林檎ちゃんと共に女子寮へ向かう。

にしても早乙女学園、思ってたより広いぞ…。迷子になりそうだ。キョロキョロとする私はきっと挙動不審に違いない。そう思っていた矢先、横から「挙動不審だな…」と姫香に言われてしまった。



『やっぱ!?』

「挙動不審なユウちゃん可愛いわぁ」

『林檎ちゃん、誉めてるの?けなしてるの?』



わいわい雑談をしながら進んでいると、目的の場所に着いた。林檎ちゃんに質問攻めなどにあい、少しげんなりしている私。ドアノブを握り、ガチャリと扉を開けば、そこは眩しいほど綺麗なお部屋。既に必要なものは揃っていて、無駄に可愛らしい。それに…



「はい、この部屋を自由に使っちゃって!二人は特別に、みんなより広い部屋を用意したのよん」

『どうりで…』

「二人で使うには広すぎないか?」

『うん、思った…』

「まあまあ、細かい事は気にしないで!」



パチンと片目をつぶってみせる林檎ちゃん。



『うん!気にしないっ☆林檎ちゃん、ありがとー!』

「ふふ、いいのよ♪」



可愛いは正義だ。

取り敢えず、何でこんなに広いのかと聞いたら「二人が可愛いから」等と訳の分からない返事をする林檎ちゃん。お世辞でも照れるじゃねえかっ!!お礼代わりにぎゅっと抱きつけば、よしよしと頭を撫でながら抱きしめ返してくれた。林檎ちゃん優しいっ。いい香り!くんかくんかっ

三人できゃっきゃっしていると、不意に横から「あのー…。」と、可愛らしく儚げな声が聞こえた。



『ぬあっ!?』

「おぉっ!!」



正直びっくりしました。気配感じなかったんだもん。姫香なんて驚く私に驚いてるし。…ごめんよ



「あら、春ちゃん!」

『なに!?春ちゃん!?』



春ちゃんと聞き、ぐりんっと首を横に向ける。そこには、おどおどしている可愛いマイハニーがいた。相変わらず可愛い。「はるちゅわぁあん!」と姫香が春ちゃんに抱きつこうとするので通報される前に全力で止めてやりました。最初に抱きつくのはこの私だからな。しかし、いきなり抱きつくのはあれなのでぎゅっと手を握り、スマイル全開をした。



『春ちゃんっ!!可愛いっ!!やっほー!!』

「っ!」

「カタコト…。怪しいやつだな」

『姫香うるさい』

「あ、ああああの…っ!?」

「あら、春ちゃん人気ね。それに顔を真っ赤にしちゃって〜。ユウちゃんの笑顔にやられちゃった?」

「あ、えっと…っ!」



わたわたと慌てている春ちゃんをみて、パッと手を離す。春ちゃんにとっては刺激が強すぎたようだ。だが、おどおどする春ちゃん可愛い!今すぐ襲いt…ごほん。



『ごめんごめん。春ちゃん初めまして!編入する事になった米崎優姫です。よろちくびねえ』

「同じく桜井姫香です!春歌、よろちくびねえ」

『よろちくびねえって…(笑)』

「(笑)じゃねぇ!!あんたも言ったでしょ!」

「あの…、どうして私の名前を…?」

『あ、それはねぇ…。会った事あるから…?』

「え…?」

『とは言っても春ちゃんにとっては初めましてだね!』

「は、はあ………」



ポカーンとしてますねぇ。まあ無理もないですがな。取り敢えず私達は春ちゃんとよろしくの握手をした。それを微笑ましそうに見ていた林檎ちゃんは思い出したかのように「春ちゃんは何のようだったのかしらん?」と春ちゃんに尋ねた。春ちゃん曰く、シャイニーが呼んでいたとの事。それを聞いた林檎ちゃんは、急に「ああ!」と声をあげ、「ごめんなさい!私、これからシャイニーのところに行かなきゃだから、ハルちゃん!良かったら二人を学園案内してくれないかしら」と言ってそのままものすごい早さで学園の中に消えていった。一同唖然。

シーンと静まり返った空間。最初に口を開いたのは意外にも春ちゃんだった。



「あ、あのどこに行きたいですか?」



気遣ってくれてるのかな?可愛いうえに優しいなんて、まさに天使じゃないか。このままお持ち帰りしたいな。そしてペロペロしたいな。



『えーと…全部!って言いたいけど、この広さじゃ今日中には無理かなぁ。』



―――案内が終わったら職員室に来い。制服の渡しとか色々話がある。―



うーんと顎に指を当て考えていた時、ふと先程の龍也さんの言葉が頭をよぎる。んー、まだ案内終わってないけどいいか。早い方がいいと思うし、制服も早く見たいしね。



『春ちゃん、職員室に連れてってー』

「あー」

「職員室…ですか?」

『うん。龍也さんに呼ばれてるのだ』

「日向先生に…。分かりました!」



と言うわけで、職員室へGO!

















『龍也さーん』

「龍也さーん」

「日向先生ー」

「…お前ら呼びすぎだ…」



春ちゃんのお陰で無事、職員室に着きました!来る途中、すっごい注目を浴びたけど…。まあ、知らない学校の制服を着た人が学園にいたら、そりゃ見るよね。私だったら見る。ガン見するよ。だが、不思議な事に男子の視線が多かった。いやぁ不思議だ。自惚れすぎなだけかな。等と考えていたら「ほれ」と龍也さんが早乙女学園の制服を渡してきた。

がさごそと袋から制服を取り出してみる。



『おぉおぉお!早乙女学園の制服が着れるなんて…!』

「可愛いーっ!さすが芸能専門校!」

『うんうん!コスプレみたいだっ』



可愛い制服にテンションがある。文字で表すと「まぢパネェωスヶどぉ↑↑」って感じ。まじまじと制服を見ているとある事に気付いた。

『スカート丈みじかっ!!』

「うわっ本当だっ」



なんと、スカートの丈がパンツが見えそうなくらい短いではないか。私みたいな短足で桜島大根のブ脚な奴がこんなに足を晒してもいいのだろうか。そう思い、龍也さんに意義したが「お前、全然いい足してるじゃねぇか」なんて照れる事を言うから諦める事に。ただ、最後に「足は短くても」って言葉に涙が出そうになりました。



「…それより、問題なのはクラスだ。」

『あ、Aクラス作曲家コース希望』

「Aクラスアイドルコース希望」

「…即答か…。米崎もアイドルコースじゃねえのか?見た目的に…」



見た目?何で見た目…。人は見た目やない!中身や!



『私、結構作曲好きなんで。あとギターとかピアノとか弾けますぜィ』

「ほう…」

「うちは歌とか結構イケる」

「…そうか…。…………やってみる価値あるかもな…。よし、お前ら編入試験受けろ」

『編入試験?うげぇ…だるっ』

「ちっ」

「桜井、お前明らかに舌打ちしたな」

「すごいですっ!頑張って下さい二人とも!!」

『おっしゃ、春ちゃんの為に頑張るぜ』

「合格してやろうじゃねぇか」

「お前ら単純だな」



そう、自分って以外と単純。今改めて思いましたよ。試験なんて面倒臭いけど、春ちゃんが応援してくれるんだったらやるしかないじゃないか。グッとガッツポーズをして「合格してやるぜ!」と春ちゃんに向かって言えば「はい!応援してますっ」と可愛らしい笑顔を頂きました。こりゃもうやるしかないよね。試験上等だぜ!!









―――――――――





すいません、まだプリンス達出てませんね…orz

次回のには出したいッス!!

どうか見放さないで下さい…っ!!







2012/09/28

編集2012/11/08

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