短編

□寝坊
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―――時間は朝の9時前










私はまだ、夢の中にいた。











ピンポーン







『んん…』







ピンポンピンポーン





私の家であろう場所からチャイムが鳴る。少し身をずらし目をうっすら開けるが、そんな事で起きれるわけもなく、



再び目を閉じて、眠りにつく。















…はずだったが、










「なまえ、いつまで寝てるつもり?」








聞きなれた声に慌てて飛び起きる。





私のベッドの前にたっていた人物に思わず目を見開く。





『あ、あああ藍ちゃんッ!?』





声、裏返っちゃった…。





「……この僕を待たせるなんて君、何様なの?」









顔はいつもと変わらず無表情だが、何故だかただならぬオーラを感じる。







『(こ、こえぇえ!!)…って、今何時!?』








慌てて時計を見ると針は9時を指していた。因みに今日は、藍ちゃんと作曲をする約束で8時に集合だった。








『あ、あっるぇー…。7時にアラームしてたんだけどなぁー…』





「もう時間がないんだから早く着替えて」








『り、りょーかいです!!』





返事をして着替えようとするが、不思議な光景に動きを止める。









『藍ちゃん?』

「なに」







いや、「なに」じゃないですよ。





『ワタシ着替エルネ、ナゼイル。』



「なまえが着替えようが僕のしったこっちゃないよ。口を動かす前に体動かして。」






『イヤイヤイヤ!!ワタシの着替エミタラ後悔スネノ、オマエ!』






「はあ…。」







や、やっと行ってくれた…













多分、他の人が見たら「先輩に向かって生意気だな」


とか思われるだろうけど私達は……ねえ?






男と女な関係なわけですよ。








まあ、さすがに仕事場では先輩として接しなきゃいけないけど




















―――約5分後―。















『ごめん☆待った?+.・*'』





このセリフ、言ってみたかったんだっ★










爽やかな笑顔でそう言うと、






「待った。あと、その顔ムカつく」

即答。







相変わらずお堅いなー…






まあ、そんなところも好きだけど(ふっ、どうだ?非リア充ども、羨ましいだろう!)








そう告げた藍ちゃんは、少し回りをきょろきょろする。





「時間もないし、あれに乗って行くよ」







指をさした先には私の自転車








『えっと、因みに漕ぐのは…?』

「なまえ。」








え、やっぱ!?









「冗談、君にやらせるともっと遅くなりそうだからね」






そう言う藍ちゃんは





少し楽しそう。

…に見える







私はとりあえず、自転車の鍵を藍ちゃんに渡した







「ん、スピード出すからちゃんと捕まってて」







こ、これは少し恥ずかしいぞ…





やや、控えめに藍ちゃんの腰に手を回す。



「……僕は今、ちゃんと捕まっててって言ったんだけど」




『さ、さーせん!!』







そう言われ、私より大きな背中にぎゅっと抱きついた。














「じゃあ、行くよ」

『おっしゃ来い!!!』















――――







ビュオォオォ







『んぎゃあぁあぁぁあ!!はえぇえぇ!死ぬぅうぅっ!』








これ、速い所じゃない!!





特急列車だ特急列車!!!







まじで死ぬ!!










今、風のせいで私の顔、ブルドッグみたいになってますて!!しかも白目向いてるよ絶対!





やべ、今なら変顔大会優勝できる









『ぶるぇえぇえ!!』



「なまえ、うるさい。」








これが、叫ばずいられるかぁあぁ!






















―――――















『……(白目)』





「ついたよ。」

『……(白目)』








「ひどい顔…」







『何だとゴルァアァ!あんなにスピード出すからだろうが!!そもそも、普通そんな速さ出ねえよ!!バカ藍!』











先ほどの怒りをぶつけてみる









「ばか藍…?ねえ、分かってる?ここはもう仕事場なんだよ」









こんな時の笑顔こえぇえよ!!

そして、何故








右腕を真っ直ぐ私に向けてるのさ!!







「そもそも、寝坊する君が悪いんだよ」









『ぎゃあ!すいませんんんん!謝りますからロケットパンチやめて下さいいぃいい』









さすがソングロボ…













もう、寝坊をしないと心に誓った今年の夏。













↓あとがき












―――――――――――





いやあ…。

今朝、自転車で藍ちゃんとあははうふふってネタ、思い付いたんですが

もろギャグになりましたねwww



甘にする予定だったのにw

何故ギャグに…orz

どこでミスったんだ…←





まあ、楽しんで貰えたらそれでいいです!!



それではまた!┌(┌^o^)┐

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