長編

□見上げた空 2章
1ページ/1ページ

総司Side


「ん…」


ここはどこ?



目を開けると見知らぬ天井が見え

ふとそう思う。



「起きたか」


あ、嫌な予感




顔を少し斜めに向けると見知った顔


…風間

嫌な予感的中、だね



「なんで君がここにいるのさ」


「何を言っている。ここは俺の家だ」

「ッ!」


…逃げなきゃ



いそいそと布団から出ようとすると

両腕を布団に押さえ付けられる



「…離してくれないかなぁ?」

「…」

「離っしてよ!……痛ッ!!」

鬼にギリギリと腕を捕まれたらそれは痛い


「グッ…ウ」

するとふと手の力が和らいだ

「……何故逃げる」

「それは…アンタが敵だからでしょ!」

「俺は貴様の敵ではない」

「なにそれ…僕はアンタよりか強いけどね」

「そういう意味ではない。第一俺は貴様よりか強い」

「…」

「俺は貴様を好いている。」

「…は?」

「初めて会った時から貴様を気に入っていた」


何を言っているんだこの男は…


すると

「んっ…」


風間に口づけられた


「なにす「俺と共に来い…総司」

「っ」

「新撰組ごときの裏切り者の所にはもう行きたくないだろう」

「!…なんでそれを」

「言っただろう。俺は貴様を好いている。貴様のことは全て入手している」

「…変態」


「変態だろうが何だろうがどうでもいい。俺は貴様を愛してやる。だから共に来い」




ふわり




ふわり




そう、ふわりふわりと僕は


その甘い誘惑に誘われていく。


「…分かったよ」

「その選択は必ずや後悔させないだろう、総司」


僕はまたもや風間に接吻された
そして
新撰組のことを考えないように…
そっと瞼を閉じた


『ふわりふわり』




続く

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ