翡翠の誘惑

□嫉妬(龍沖)
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『総司!』

『近藤さんお帰りなさい!』

『これお土産だ!!』

『わぁこんぺいとうですか?嬉しいです〜!』












『総司、アンタはこんぺいとうが好きだったな。これをやる』

『え?なにくれるの?ありがとう!はじめくんだぁ〜い好き!!』














ムカつく



お前はこんぺいとうくれる奴にはそんな笑顔を見せるのかよ?




「なぁ沖田」

「なに?」

「こんぺいとう、やるよ」


「ハァ?」

「だからこんぺいとうやるよ!」

「あのねえ、僕が居候から高いこんぺいとうを貰うと思う?自分で大切に食べな」




俺には見せてくれないのかよ、さっきの笑顔。



気付けば俺は何十粒のこんぺいとうを口に含んだ

「あーあ、そんな一気に食べなくても……んんっ!!?」


そして沖田の唇に口づけ、無理矢理口をこじ開け何十粒ものこんぺいとうを口内へ送り込んだ。

「ん゛んん、…っあ……」

沖田はしゃがみ込み口を抑え、もう片手で喉元を抑えた。





「ハッ…アァ……ケホッ…なに、するのっ!?」


「…お前が…笑わないから」

「は…?」


「こんぺいとうあげたのにさっき近藤さんや斎藤にした笑顔は俺にしてくれないじゃないか」

「…もしかして…嫉妬?」

「ッ」

嫉妬…だったのか?


さっきのは嫉妬だったのか

そうなのか


「嫉妬だよ!悪いか!?」

「っ…アハハハ!!」

「なんだよ!…嫌なのか?」

「クスクス、ううん、…嬉しい」


沖田は今まで俺が見たことないくらいに優しく微笑んだ。

「沖田…」


俺は沖田を抱き寄せた。


「そんな顔…誰にも見せるなよ。また嫉妬、しちゃうからな」

「クスッ……うん!」



沖田はそれはそれは美しく笑った。





End…

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