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□苦味じゃなくて甘味を
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『ねえ、切嗣』


「何だい、アヤカ」


『一つだけ我儘言ってもいいかな?』


聖杯戦争で忙しいのは分かっている、けれど…


『大切な事なの』


「言ってご覧」


『あのね、』


ちょっとだけ時間頂戴!


「何をするんだい?」


『誕生日パーティ!!』


「誕生日パーティ?」


今日、誰かの誕生日だったかなあ、と惚ける切嗣


『え、若しかして忘れたの!?』


「アヤカの誕生日じゃないだろう?」


『私じゃ無くて切嗣!貴方の誕生日だよっ!?』


「……僕の?」


ホントに忘れてたの!?

信じられない自分の誕生日でしょう?


「余り祝わなかったからね」


『切嗣…』


そっか、幼いときに両親はいないからね…


『クス…』


「アヤカ?」


抱きつくと切嗣が何時も吸ってる煙草の臭いが鼻につく


『私が来年も再来年もずーっと祝ってあげる』


「アヤカがかい?」


『当たり前!』


口で切嗣の口を塞いで笑う


「……ありがとう」


『えへへ』



苦味じゃなくて甘味を


(切嗣の口、苦い)
(苦いのは嫌いかい?)
(煙草は嫌いだけど…?)
(…そうか)
(で、でもっ切嗣の臭いは好き!)
(ホントに、アヤカは…)
(?)



即席でーす。

二分で完成、切嗣分からない。
おめでとう!切嗣!!
 

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