学パロ

□こっそり
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「....あれ、おっかしーなー...。」


国語の教科書がない。昨日ちゃんと準備したはずなのに。



「レッド?どうした?」


隣の席の幼馴染み、そしてみんなには内緒だけど恋人のグリーンが聞いてきた。


「んー...、教科書忘れたっぽい。」


「ったく...じゃあ俺の一緒に見るか? エリカ先生教科書忘れに結構厳しいしな。」


「まじで!?サンキューグリーンッ!!」


思わずグリーンに抱きついた。



「っ、こらレッド!! こんなとこで抱きつくなっ!」


そうだ、みんなには付き合っている事は内緒だったっけ。
別に俺はバレてもいいんだけど、グリーンは嫌らしい。


そんな事を考えていると、チャイムが鳴ってエリカ先生が入ってきた。



「ん?何してんの、グリーン。」


グリーンが机をくっつけてきた。



「何って、机くっつけなきゃ教科書見れねーだろ。」


「あ、ああそっか! 教科書...。」



グリーンが近い。ちょっと寄れば肩が当たってしまう。
今更だけど、何か恥ずかしい。

グリーンは頭が良くて、運動神経抜群で優しい。
それに学校で1番と言っていいくらいかっこいい。


そんなグリーンがすぐ隣にいる。
抱き締めてほしい。キスしてほしい。
...グリーンに触れたい。


グリーンを見つめていたら、急にこっちを見た。そして机の上に置かれた手を握ってきた。



「わっ!グリーン!」


「しーっ、大きい声出すと周りに聞こえるぜ?」


そう、今は授業中。いくら1番後ろの席だからって、大きい声を出せばバレてしまう。


「昼飯、屋上行こうぜ。」


「うん!」



そんなグリーンを今日も独り占め。






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