悠要

□たまには頼って下さいな。
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いつも思うけど要は、もっと他人を頼ってもいいと思う。





いつの間にか俺は声に出していたらしい。
要は、俺の方を見て「?」が頭の上に付いてそうなくらい不思議な顔をした。
そういう仕草でも可愛いと思ってしまう。多分自惚れなんだけど… 要も、無意識なんだろうけどさ度々そういう仕草をされるとさすがに、お兄ちゃんも我慢出来なくなるっていうか…暴れちゃいそうで抑えが効かなくなりそうです。要も十分重罪…
って、何俺 要の可愛さを心の中で語ってるんだろ。
…あ、そだ。要って他人に頼らないなって話を…

再び課題をやり始める要にもう一回聞いた。

「ねぇ要ってさ。全然人に頼らないよね?」
「…な、何だよ…急に」
「いや、ふと要見てたら思ったもので」
「ふーん」

そう言うと、要は課題のページを捲りシャーペンを握り直すとまた課題をやり始めた。

「要くんは、ホントガリ勉くんですねぇ」
「あぁ?…誰がガリ勉だよ?つーか、俺は全然ガリ勉じゃねぇ!」
「ふふ分かってるよ…?」
「…なんだよ」
「…要が今まで頑張ってきたことも…全部。俺さぁ、すごく尊敬するんだよね。…要のこと、元々器用な方じゃないけどさぁ、それでも一生懸命に頑張る要…もすごく好きだし、それ以上の力を出そうとしてる要も…。皆好きなんだ…」



気がついたら語っていた。要のことで。
要の方を見ると、顔を真っ赤にして口をパクパクさせてるから、尚更可愛いと思ってしまう。
「あと、一つだけ、ね。要、もし出来ないことや、一人じゃどうしようもない時は、何時でも言ってね? …頼ってね?いつも無理しちゃうから。…要のこと好きだから。」

「…悠太、ありがと。…これからは、なるべくそうする。」


顔を真っ赤にしてハニカミながら微笑んだ。


あぁ、…もう。頼って下さいね?

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