嘘吐き

□夕空に沈む
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"来週またいちゃいちゃしような"

なんて言っといて、いねぇじゃん。











また俺は5限の体育をサボっている。
勿論、屋上で。
別にあいつがいることを期待していたわけではない。
ただの冗談だってことくらい分かってるし、あいつがいるから体育をサボっているわけでもない。



でも、ムカつくんだよ。俺は。








「なぁ、昨日なんで屋上来なかったの?」
唐突に、でも平静に訊ねた。

俺は教室では滅多に自分から涼に話しかけない。

「なに?寂しかった?」
と言ってはぐらかすように笑う君。

やっぱりムカつくよ。


「別に、」

君がどうしようと、何をしようと、本来俺にとってはどうでもいいことなのだ。


「彼女がさ、どうしても学校抜け出して会いたいって言うから。」

ああ、そういうことか。

「ふうん。優しいねぇ、涼くんは。」

「まあな。


将みたいに困ったちゃんじゃねぇし。」

また笑う。
馬鹿にしてんじゃねえよ。









別にどうだっていいんだ。
だって俺ら、日焼けが嫌いなただのサボタージュ仲間だろ?


それ以外の何でもない。









そう、それ以外………
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