青天の霹靂

□青天の霹靂
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必要以上に静まり返った

八畳ほどの明るい和室には

風が木を揺らしながら入ってきて

紫煙の匂いを持っていく。

まるでさっきまで誰も

いなかったみたいになる。

わたしの鼻を掠めるのは


畳の匂いだけになった。





[青天の霹靂‐012:秋の蝉]
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