J禁小説

□MY ANGEL,YOUR ANGEL
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だから今俺が眺めている和也の部屋の窓にも薄いレースのカーテンがしてあり,ハッキリと俺を拒絶していのが分かる。



いつから……この歯車は狂い始めたんだ?
和也……俺,お前になんかしたのか?
どうして俺をあんなに嫌う?
もう,あの頃には戻れねーのか?
山Pと付き合ってんの?





聞きたい事が沢山あるんだよ……和也。






―――――――――――



俺は誰かに呼ばれているような気がして耳を澄ます。怒鳴るような呆れたようなその声にはどこか聞き覚えがある。そいやーさっきも怒られてたじゃんυ笑





『オイッ!!コラッ!!バカ仁起きろッ!!そんなとこで寝るヤツがあるかッ!!』





開くはずがないと思っていた和也の部屋の窓は大きく開けられている。そこから大きく身を乗り出した和也が必死の形相で俺の体を支えようと手を延ばしていた。

どうやら俺は暖かな日向と風通りの良い窓枠で黄昏たまんま眠ってしまったようだ。窓の縁という不安定な場所で寝れちゃう俺って……無神経とゆーか肝が座ってるとゆーかυ笑

俺ははっきりと目を覚ますとサッシに座り直し,和也の顔を見る。





「おはよ☆」

『おはよ☆じゃねーよ!!なんでこんなトコで寝てんだ!!バカッ!!』

「ん〜?なんとなく?」

『なんとなく……で死ぬとこだったんだぞ!!マジ信じらんねぇ!!』





和也は本当に心配してくれてたみたいで額には冷や汗が浮かび,呼吸もどこか荒い。そんな姿がすごく愛しく感じる。思わず顔がニヤけてしまう。





『何笑ってんだよ!!』

「わ,笑ってねーよ!!元からこんな顔なんですぅ★笑」

『あっそυもう勝手にしろυ…………それじゃ。』






和也は視線を伏せると窓を閉めようとする。俺は頭で考えるよりも先に体が動く。
長い足で素早く窓の開閉を止める。





「!?」

『いっ……たぁぁ!!』

「ちょ,……何?」





無意識に出した足はなんとか閉まる寸前のとこに入ることが出来た。スネが当たってめっちゃ痛い!!
和也が困惑した様子で俺を見てる。






身体中が心臓になっていくような感じ。血が沸騰して俺の中を駆け巡る。窓に挟んだ足を使い,再び大きく窓を開ける。そこに両手を掛けるとヒョイっと和也の部屋の中に乗り入れた。
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