J禁小説

□俺の人種論【☆】
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アイツ等なんやねんυ
好き勝手な事いいまくりやがって。いくら俺の寝起きがメガトン級に悪いからって悪魔はないやろυ笑

そんな会話をはっきり目覚めながらも聞いてる。ここで起きてアイツ等殴ってもええんやけど……それやともったいないねん。
せっかく彼が起こしてくれるのに……

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『錦戸?……にーしーきーどーくん♪朝だよ★』



俺はドキドキする心臓をなんとか落ち着かせながら慶ちゃんの声を聞く。
バッチリ起きてる目が逆に閉じるんちゃうか?って,くらい心地いい響きや。



『錦戸くーん?亮くん?亮たん?亮ちゃん?』


な,何?この可愛すぎる生物υ笑
俺が起きてんの分かっててからかってんのちゃうか?そやなかったらド天然?
俺はもぅ我慢できへんで今起きたかのように装ってノソノソと身動きをとって目を開けた。



「……おはよ。」

『ん★やっと起きた!!大丈夫?昨日ライブだったんでしょ?疲れてるのかなぁ?具合は?喉渇かない?』



嫁さんか!!と思うぐらいの介抱をしてくれる。なんで他人にこんなにも優しいんやろ?
俺やったら絶対にでけへんわυ

そんなん思いながら慶ちゃんを眺める。
アゴ,シュっとしててかっこええなぁ…
とか
あっ,この角度やと髪の毛金髪に見える……
とか……こんな些細な発見がやけに嬉しい。

どうしてなんやろ?





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『錦戸!!』


俺は騒がしいテレビ局の廊下で彼の声を察知する。


「慶ちゃん!!どないしてん?今日撮影?」

『まぁ★テレビ局の近くのカフェで取材受けててさぁ,終わったから錦戸に会いに来た♪笑』

「――!!」





俺は普段感じない胸の苦しさを覚える。
実際の年齢からだいぶ若く見える笑顔が俺の顔を覗いてる。





これが今まで出会ったことのない人種。
俺の心を激しく乱し,どうしようもないくらい切なくさせるのにイラつくわけじゃない。俺に安らぎをくれ,心地好くてたまらない程の感情を与える人。

それが小山慶一郎。



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しばらく慶ちゃんの顔を眺めていた俺は慌てたように答える。


「会いに……って俺これから∞でHeyB出るんやけどυ」
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