可愛い子には旅を

□何の話?
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「あー、ビックリしたぁ…」


私は大きな部屋で一人ポツンと座り込んでいた

宗次郎さんには目的地に辿り着けないだの好き勝手言われるわ、今日会ったばかりの人にまで間抜け呼ばわりされるわで、私は目的地に無事辿り着けた事に感極まり雄叫びを上げるだなんて恥ずかしい事をしたのだ

そして捕まってしまったという訳だが、手渡された手紙を差し出すと呆気なく解放されて今に至る

宗次郎さんから預かった手紙は渡したっきり戻ってこないし…あれには一体何が書かれていたんだろう?


「待たせたのう」

地が唸るような声を響かせ室内に入ってきたのは、見上げるほどに大きな身の丈をした恰幅の良いおじさん

誰かは知らないが、その堂々とした態度から偉い人物である事が伺えた

「あれ、さっきの…え?」

先の人に続いて部屋に入ってきた二人の人物に、私は思わず声を上げてしまった

しかし二人はと言うと私の方になど見向きもせず、静かに腰を下ろす

「長旅、ご苦労であったな。早速じゃが本題に入ろうと思う、良いか」

本題、と言われても何一つピンと来るものは無いが、私はとりあえず首を縦に振った

思えば私はつくづく考えのない人間だなと思う

何も考えず、ただ人の流れに身を任せるばかり

それが更に自分を深刻な事態に追い込んでいるとも知らずに、私はただただ流されるままに日々を過ごしてきた

そして今回もまた私は…


「お主を正式に我が軍に迎え入れる事にした。心から励むがよいぞ」


こんな事を言われましたが、私は一体どうすれば良いのでしょうか?

そして何故?

何故に私は、こんな事に巻き込まれているのでしょうか?



軍?迎え入れる?何の話ですかそれ?


そういえば此処何処?

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