僕のヒーローアカデミア小説

□紅蓮ノ恋情2
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出久が寝入ったのを確認して轟は腰を上げた。

(まさか、こんなに効き目があるなんてな・・・)

一応、自分も試しに使ってみたが元々寝付きがいい方なので半信半疑だった。ともあれ効果があって良かった。

時々、眠れないことがあるからと姉が掛かり付けの医師から処方してもらっている入眠剤。それを轟も寝付きが良くないからと姉から少しだけ分けてもらった。その薬を出久に使ったのだ。

体育祭以来、出久の事が気になって仕方なかった。母との蟠りが解けてからは尚更・・・。

つい数日前までは単なるクラスメートの一人でしかなかったのに今では心の殆んどを出久に持っていかれている。

自分を自分として見てくれた男。この男ともっと近付きたい。そう思った矢先、姉が納屋から出してきたという着物を見た。昔、母が着ていたという深紅の着物は美しく目を奪われた。

同時にコレを出久が着たらさぞ美しいだろうと想像した。男相手に何を考えているんだと思いもしたが欲求は止まらず今日に至ったわけだが・・・。

「はぁ・・・」

溜め息を一つ洩らし、轟は横たわる出久に覆い被さる。

やはり綺麗だ。想像していたよりずっと・・・。

お伽噺に出てくるお姫様なんて目じゃない。普段は地味めで野暮ったい・・・けれど小動物じみた可愛らしさを持つ出久が着物を着ることで艶やかな色気を纏っている。

男相手に何を考えているんだとまた思う。けど止められない。

深く寝入った出久の頬へ触れた轟はその暖かさに小さく息を呑む。体温が高い方なのだろうか、少し熱いくらいの温もりが心地いい。まるで凍てついた自分の心まで溶かし暖めてくれるようだ。

もっと、暖めてほしい・・・。

「緑谷・・・」

聞こえていないと分かっていながら名前を呼び、頬から首筋へ向けて手を這わせる。吸い付くような手触りが心地いい。これ以上は流石にマズいだろうと頭のどこかで分かっているはずなのに止まらない。

少し乱れた着物の胸元を開き、更に手を這わせる。鍛えられても尚、柔らかな肌が気持ちいい。―――それにしても・・・。

「綺麗な色だな・・・」

ポツリと洩らした轟の視線の先には淡い桜色をした乳首がある。男にとってある意味などないと思っていた箇所だが出久のそこはやけに目を惹いた。

(触れて、みたい・・・)

思うよりも先に手が伸びていた。

外気に触れて微かに尖ったそこは他の部分と違って弾力がある。人差し指の先で何度か撫でているとぷっくり膨れてきて色味が鮮やかになった。

出久の方も擽ったいのか眠りながらも体を捩っている。流石に起こしてしまうだろうかという不安に駆られたがやはり止められない。まるで小さな果実が熟れていくような変化に興味を惹かれた轟は指先で育てた乳首へ舌を這わせた。なんとなく美味そうな気がしたのだ。

「んっ・・・」

ペロリと舐めた途端、頭上からハッキリとした声が聞こえて思わずビクついてしまう。この状況は・・・流石にマズイ。弁解のしようもないとハラハラしながら視線を向けたが出久は眠ったままだった。

とりあえずホッとしたが、もう止めた方が良いだろうか?

今ならまだ引き返せる。なに食わぬ顔で出久との距離を縮めて友達になって・・・。そう考えてはみた。けど・・・。

(もう少しだけ・・・)

至近距離でぷっくりと膨れている乳首を見てしまうと止められない。欲望のまま先ほど舌を這わせた乳首を口に含み、チュッと吸う。同時にまだ触れていない方の乳首も指先で小刻みに弾いて育てる。

「は、ぁ・・・ん・・・」

次第に出久の胸が弾み、頭上から艶かしい息遣いが聞こえてくる。

(すげぇ、エロい声・・・)

今まで聞いたこともない官能的な声に轟も息を荒くした。下着に覆われた性器も痛いくらい張り詰め、制服のズボンを押し上げている。

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