kiss in the dark

□第一章 -賢者の石-
1ページ/166ページ

「…祖父様。如何いたしましょう。」
「まぁ、読むくらい減らんじゃろうて。開けなさい。」

…不安なんだけど。それはもう、実に。
話はちょうど20分くらい前に遡る。



「…桜ー。これお前宛だろー。」

朝の郵便受けに入っていた、英文塗れの封筒。

「兄者、こんな悪戯は…」
「あ?俺はてっきり外人の恋人かと思ったんだが?」

兄者も知らない…なら誰だ?

「…ホグ、ワーツ…?」

鷲と、穴熊と、獅子と、蛇。
いかにもな封蝋に、勘が働く。
…まさか。
地面を蹴り、祖父さまの部屋に向かった

…母上の居場所が分かるかも…!
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ