本題。

□四話。
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「サキ、そろそろ寝よう。」


「ん…」


「ほら、横になって。」



シーツをかけられる。
頭を優しく撫でられた。
くすぐったいけど、嬉しい。



「おやすみ。」


「おやすみなさい。」













無防備な寝顔を眺める。
自然と出るため息。
俺は、サキを騙している。
そう思うと心が痛い。



「俺は、ヒーローなんかじゃない。」



でも、少しの間でいい。
ほんの少しだけ、サキのヒーローでいられないだろうか。



「ふざけるな。」



もう遅い。
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