本題。
□六話。
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目が覚めた。
最近寝てばかり…。
いつもと違うのは、天井が白いこと。
「兄さん…?」
「サキ、調子はどうですか。」
「ん、もう大丈夫。」
起き上がって、部屋を見回す。
「アルは?」
「彼は…」
兄さんは下を向いてしまった。
なんか…あったんだ。
「サキにはもう興味はない。早く退院して出ていってくれ。と、言っていました。」
「……え?」
「大丈夫ならよかったです。帰りましょう。」
「ア、アルが本当にそう言ったの!?」
「そうです。」
そんな…どうして?
私、なにかしたのかな…?
火事のとき…。
「まだ…お礼も言ってない…!」
「必要ありません。」
半ば強引に退院して、帰国することに。
アルに会いたいと言ったけど、許してもらえなかった。
どうして、こうなったんだろう。