*オリジナルBL

□キャッスルloving♡
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これは


ある国の


ある王子様の


ある物語であった


***


「それじゃあ、お父さんとお母さんは遠征に行ってくるわね」


「うん!いってらっしゃーい」


「・・・本当に大丈夫なの?」


「大丈夫だって!俺一人でも大丈夫!」


「そう・・・?」


「んー・・・やはり、お手伝いさんでも雇っとくべきだっか・・・」


「そうね・・・」


「そんなのいなくても大丈夫だって!ほら!早く行きなよ!パイロットさん待ってっるでしょ!」


「そ、そおね・・・それじゃぁ悠、行ってくるわね」


「うん!いってらっしゃい!」


「悠、お父さんたちが帰ってくるまで元気にしてるんだぞ。もし、一人が嫌ならお手伝いさんをやとってもいいからな」


「はーい」


(俺はいつでも、お手伝いさんぐらい雇える・・・)


それぐらい、お金を持っているという事になる


(だから寂しくはない・・・)


「はぁ〜やっと行ったか・・・たく〜あの二人は心配しすぎなんだよ・・・部屋に戻ろ・・・」


悠はその広い廊下を歩いて自分の部屋に戻った。


そう。


まだこの時は一人でも大丈夫だ。


なんて、悠は思ってたけども


(こんな広い家に一人はさすがに・・・)


この静かな部屋に聞こえるのは


外の音と自分の心臓の音。


だけど・・・


―ガサッ


どこからか音がする。


それは、とても奇妙な音。


「!?」


(なんだ・・・今の音は・・・気のせいだよな?)


―ガサッ


その音がもう一度なる。


(き、気のせいじゃない・・・)


悠はかすかな音が聞こえた方を


よく思い出しながら。


考える・・・


とたんに悠は


庭につながっている窓を勢いよく開け


「だ!誰だ!」


と、叫んでみたが


「・・・」


返事はなかった。


(野良猫かなにかか?)


「・・・な、なんなんだよ・・・気のせいだったのか?」


悠は気になって仕方がなかった。


「調べてみるか・・・」


悠はこの広い庭に音の原因を調べに行った。


なんの手がかりもなしに。


いや、自分の感を頼りに。




音の原因を調べに行ってしまった事が


この物語の始まりとし


これからの運命が変わる原因になってしまう。


そんなこと今の悠は気づいていなかった

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