マッチをすると、炎の中に
美味しそうなご馳走や、
あたたかそうな暖炉や、
綺麗な洋服が見えました。
そして……。
「おいで?」
と手招きをする背の高い人がいます。
「ウチに来いよ」
と八重歯を覗かせて微笑む人がいます。
「ほらっ」
ときらきらな笑顔を向けてくれる人が……。
「えっ?きゃあ……っ」
マッチを持つ手を引き寄せられる。
「寒いでしょ?」
そう言って3人は、少女を家へ迎え入れました。
「俺たちがたっぷり、可愛がってあげるからね?」
「ありがとうございます……って、えぇー!?」
めでたし、めでたし……?