闇に溶ける色

□肆
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それから数日間。


昼間はよく買い物へ行き、夜は葬儀屋の目を盗んで散歩へ出かけ、なるべく犯人の目につくように行動した。


それを一週間ほど続けると手応えを感じ始めた。


昼間出掛ければ視線を感じ、よるはあまり店から離れないように散歩をした。



『アンダーテイカー、そろそろ犯人があらわれそうです。』

「ふむ。では小生も一層強く気を張っておかないといけないねェ。くれぐれも気をつけるんだよ?」

『はい。』


最初の時よりもだんだんと気配の距離が近づいてきているのがわかっていた。


最初に感じた時はまだ遠くから見ている感覚。


だが最近はすぐ後ろに居る様な感覚。


『(今日で夜の散歩はやめておこう。)』


また今日も葬儀屋の目を盗み外出していった。






―今日も月が綺麗に浮かんでいる。


だが何故か。何故か辺りがいつもよりも暗く見える。


人間だったらきっと足元すら見えないだろう。


『・・・もう帰ろう。』


嫌な気配と視線、そしてこの闇。


近くに奴が居るのはわかった。


そして闇の中を少し早めに歩き店へ引き返す。


葬儀屋がそろそろ見えてもいいところへは着た。
なのに闇に覆われて何も見えない。


『なんで・・・ッ』


黒葉の言葉と姿は闇と共に消えた。





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