闇に溶ける色
□肆
3ページ/5ページ
4人は買い物を済ませて馬車に乗り込み店を後にした。
馬車は葬儀屋へ向い、葬儀屋と黒葉は馬車を降りる。
「では黒葉様、暫くは昼間に散歩などして犯人の目につくようにお願いします。」
『分かりました。まかせて下さい。』
「では、失礼します。」
セバスチャンは一礼するとシエルの乗る馬車へ戻り走り去った。
二人も店へ戻る。
「いいかい?あまり無理せずに何かあれば直ぐに小生を呼んでおくれ?」
『はい。でもボクなら大丈夫です。ちゃんとお役に立てるように頑張ります。』
ニコニコと笑顔で黒葉は返事をするが葬儀屋は内心、心配でたまらなかった。
葬儀屋からすれば子供と言えるくらい黒葉はまだまだ若すぎる。
それに黒葉からの雰囲気。
たぶんだが彼女はまだ自身のちからを全面に出したことはなさそう、むしろ戦ったことがあるのかどうかですら疑ってしまうくらいに純真無垢だ。
葬儀屋はため息をつくと「本当になにかあればちゃんと呼ぶんだよ。」と念を押した。
・