闇に溶ける色
□壱
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――夕方になり少女は肌寒さに目を覚ました。
『(寒っ・・・)』
んーっと伸びをすると今日は何処へ行こうかなどとぼんやりした頭で考える。
そして少女の頭に一件の店が浮かんだ。
このあいだ街を走っていた途中で見つけた怪しげな店。
あそこは一体なんなのかと気になってはいたが逃げるのに一生懸命だったために記憶の片隅に残っていた店だ。
『あのお店ってなんのお店なんでしょう?』
ほかの店とちがって明るくもないし人がいるのか怪しい建物だったとゆうのが第一印象だった。
少女は立ち上がるとゆくっりと歩を進めた。
暫く人通りのある道をいくと記憶を頼りに人気の無い道へ進んでいく。
『確かこの辺に・・・わっ』
道を曲がろうとしたとたん何かにぶつかった。
ぶつかったのは走ってきた子供だった。
少女は驚いただけだったが子供はそのまま後ろへ尻餅をついてしまった。
『あ、ごめんなさい。大丈夫ですか?』
「う、うん。」
子供に手を差し出し立たせると、ふと少女は考えた。
この子供に聞けばあの店の場所わからないだろうか。
少女は立たせた子供に店の場所を聞くと何故か子供は少し怯えた表情をみせた。
本当にあの店に行くのかと子供に問われ短い返事と例の言葉だけを述べると少女は子供に教えられた道を進んでいく。
暫く歩けば目的の店が見えてきた。
『(あれだ。)』
店を見つけると少女は駆け出した。
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