エルオス×汚忍

□旧ヴぁ忍SS
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ヴぁーんさん←汚忍

汚忍が乙女です・・・。
最近11やってないからお菓子分からない;



「さすがヴぁーんさんですね!こんなに沢山!」
甘い匂いを放つ色とりどりの包みは全てヴぁーん宛ての贈物で中身はチョコレートやそれに属したお菓子類。
さっきからポストを開ける度に新たな贈物がスロットに並ぶ。
はっきり義理と分かる物を数個・・のおれとは大違いだ。
「俺を求める女たちのシンフォニーが聞こえる。この瞬間世界の中心は確実に俺。」
当然だ。ヴぁーんさん優しいし頼りになるしかっこいいから。
「あ、これすげえ。」
滅多にお目に掛れない珍しいお菓子。しかも銘入りの。
ヴぁーんさんもきっと感動する。きっと味も良くて笑顔になって・・・あ、なんか・・・胸焼け。胸の辺りがもやもやする。
「食べるか?」
手にとって眺めているとそれの意味を勘違いしたヴぁーんさんがおれに言った。
「あ、そういう意味で見てたんじゃないです。ただ単純にすげえなあって思って・・・。」
物欲しそうに見えたんだろうか。
甘い物は滅多に食べないから必要ないからパティシエなんて取ってない。だからおれには作れない。別に困らないけど。
「あ、コーヒーでも淹れますか?」
仮面を着けたヴぁーんさんがどんな表情をしているのかは分からない。
でも何故だか居たたまれなくて返事を待たずにおれは背を向けコーヒーカップを手に取った。



「コーヒーはいりましたよ。」
知らない女の名前の入ったお菓子をテーブルに乗せナイフを手に取る。
艶めく甘い香りを放つお菓子。名前の真ん中にナイフを入れてやった。
「あんまり綺麗に切れませんでしたけど。」
皿にのせたお菓子はナイフを入れた箇所が崩れて名前の判別は出来ない。
テーブルに着きフルフェイスタイプの仮面を外したヴぁーんさんはお菓子に視線をやり、すぐにおれに移した。
滅多に見れない彫りの深い端正な顔がおれを見つめる。
視線が合うと何故だかとても居た堪れない。
おれは視線を外す。
「コーヒー冷めますよ。」
早く飲んでそしてその見ているだけで胸焼けを起こす目障りなお菓子も食べてしまって。

おれはカップを手にテーブルから離れる。


おれが背を向けている間に
見ていない間に
そのお菓子を消してしまって。
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