機動戦士ガンダムSEED 砂漠のコーディネーター
□Phase-02
1ページ/6ページ
「まさか君がZ.A.F.Tに入ったとはね…どういう風の吹き回しだ?」
「理由…ですか?」
「そうだが?」
ウォンは、着任して早々にバルドフェルドに呼び出されていた。
「君ほどの平和論者を僕は知らない。その君が、入隊した理由が気になっていてね…」
「平和論では護れないものがあると分かったからです…っていうのは建前で、本当は会いたかったから」
「誰に?」
「バルドフェルドさんにですよ。昔は、よく遊んでもらったり、私が働いているレストランに来店してたから会えてましてけど…」
「単純に纏めると…」
「寂しかったからです」
"はぁ…"とバルドフェルドはため息をつく。寂しいって理由で入隊した彼女に呆れていたからだ。その結果、彼女は努力し、パーソナルカラーと専用機を持つに至った訳なのだが…
「分かったよ、頑張ってくれたまえ…」
「それと、昔みたいに"アンディ兄"って呼んじゃだめですか?」
思わす、飲んでいるコーヒーを吹き出しそうになる。
「今、何歳だ…」
「えっと…21だっけ?」
また、ため息をつく。21にもなった女性、しかも昔は近所同士で遊んでいた間柄の彼女に"アンディ兄"と呼ばれるなんて思っていなかった。