小説

□アメちゃん
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「・・・あつい。」
「せやなぁ、今日35℃いくんやて。」

俺と光が一緒に帰るのが当たり前になってた頃、見ての通り暑さでバテとる最中や。
「あんま、こっちよらんといて下さい。人口密度が増えて温度が高くなるっすわ。」
「たかが一人で温度が変わるかいな!!」
「・・・今謙也さんが叫んだせいで、少なくても1℃くらい高くなりましたわ。」
「あがりすぎやろ!」
「はいはい。もういいんで黙って下さい。・・・あつい。」
「ほんま、かわいくない後輩やな。」
とか言いつつ、いつもより弱ってる恋人が可愛くてつい、いじりたくなる。
「あーあ、金ちゃんみたいに可愛げがあったらな、もっと優しくするんに。」
あ、光がこっちみた。
「・・・優しくって何してくれるんですか?
それによって考えてもええですわ。」
「えっ?せやな・・・ああ、昨日買ったアメちゃんあげよか?ハッカアメやから、口スースーするで。」
「・・・それだけですか。」
まずい。
このままじゃ機嫌が悪くなる。
「あー、口うつしで!・・・とか?」
まあ、どうせ『キモイ』て言われて終わりやろうな。
分かってたんなら何で言ったのかと自問自答する。
一方光は、下を向いたまま顔をあげん。
「光?」
沈黙に耐えられなかった俺は光を呼ぶ。
「・・・・・・・・です。」
「えっ、なんやて?」
「・・・それで、いいです。
その、口移しで。」
少しだけ見えた光の顔は明らかに赤かった。
暑さのせいではない俺に対しての赤み。

俺は、理性が飛びそうになるのを頑張ってこらえ、光を引っ張り公園の視界に入りづらい場所に連れ込んだ。

壁に光を押さえつけ、半ば強引にキスをする。
最初は優しく触れるだけのキス。
激しさは増していく。
「んっ・・・はぁ、けん・・。」
光は、苦しいとアピールするように俺の胸を何度もたたく。
最後に光の舌の裏側をなめてから口を離した。
「けん・・・・・や、さん。」
上目使いで見てくる恋人に再度理性を失いかけた。
でも、光もまんざらでもなさそうや。
「光。自分可愛すぎや。」
「ッ!!?」
また顔が赤くなる光。
ほんま、かわええ。
「アメちゃん、ほしいんやろ?
ちょお、待ってな。」
俺は、鞄の中からアメちゃんを出して袋から取り口に含んだ。
「・・・早く、ほしいです。」
そう言う光のあごを持ち上げて、自分のを重ねてアメちゃんをあげる。
「・・・うまいか?」
「謙也さんが、くれたから・・・、うまかったっすわ。」

それからも、その場所で何回もキスをした。






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たまには、こういうのもええな。



















後書き
今回のは、光がとりあえず可愛すぎ!!
ちょっと、強引な謙也はレアですね笑
これからは、きっと変態になっていきます笑笑(白石同様)
最初の段階ではまだ付き合う前の話にするつもりだったんですが、桜和が萌えない(?)と言うことで変えました。

読んでくれた人、感謝です!!

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