うたプリ


□あした
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「翔ちゃん、今日はいい天気ですし一緒にお出かけしましょう」
「あーまあ、明日な…」

今日の翔は珍しく不機嫌で那月に八つ当たりをしている訳ではないが…
何事にもやる気がなく布団に寝たまま。

「えー何で、ですか?」
「明日って言ったら明日なの!」

その口調は何処か怒っているようで後に付け足すように
“お前を傷つけるかもしんねーから、いまの俺に話かけんな”と言い放つ。
いつもの那月なら“そうですか分かりました”と受け流すところだが…
今日は違っていた。

「翔ちゃん!いい加減にして下さい。さっきから、そればっかりで何に怒ってるんですか?理由を言ってくれなきゃ分かりません。怒りますよ?」
「もう怒ってるじゃんかよ…それに理由なんてなくていいだろ?今日は何もしたくねーの…」

その声は何処か弱弱しく回りに聞こえないくらいの低い声。
流石の那月も何かあったのかと思い側に寄り添い話を聞いた。
すると_____

「この間、お前が作ったパンケーキ…あれ、食ってから腹痛いんだよ」
「みんな美味しいって言ってくれたんですが、翔ちゃんのお口には合わなかったみたいですね」

原因は那月の料理のようでそれから翔は元気があまりなかったが…
無理に明るく振舞っていたという事実をいま聞かせられ納得した那月。

だから、苛立っていたのか
だから、元気がなかったのか

どうして自分は今まで何も気づけなかったのだろう______
那月は反省をした。

「翔ちゃん、これからは食べれなかったら無理に食べなくていいです!その代わり翔ちゃんにだけのスペシャルメニューをいっーぱい、作りますから」

那月が明るくそう言うと早速エプロンをつけて翔のために料理を作る。

「お、おい・・やめろーーー」

気づき止めようとしたが手遅れだった
那月にとって翔は絶対的な存在。
その人が少しでも元気になるように愛情をたっぷり込めて料理が美味しくなるように魔法を唱えて______
今日も彼は愛しい人のために料理を作るのでした。

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