うたプリ
□Caling
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「あ〜あ、つまんないなー早くキラ戻ってこないかな?」
やがて広告を見るのをやめたナギは頭に両腕を組んでつまんなそうにしていた。
瑛一にとっては、今がチャンス♪何かアピールをし始めようと必死。
「ナギ…」
瑛一はナギに近づき隣に腰をかけた。すぐ近くにある瑛一の顔は何故だか見ることができなかった。
いつにも況して瑛一はアピってくるがナギは受け流すフリをして返事をした。
「なに?瑛一……ちょっと」
ナギを自分の膝に乗せて暴れないように強い腕で受け止める。
「なんなの、急に…お、降ろしてよー」
「いいだろ別に?いまは綺羅もいないしな」
「なんで、キラが出てくるの?」
瑛一の言葉を耳にし抵抗をやめ瑛一の顔を見て振り向く。
「やっと俺を見たな…」
自分たちの顔が向かい合っている、互いに互いを見つめあうという行動は瑛一にとっては興奮でありナギは少し恥ずかしいのであった。
瑛一はこの近距離でナギにキスをするつもりだがナギは、行動を読み取ったのか寸前で顔を逸らした。
気に食わなかったのか瑛一の表情が変わり声も少し怒りっぽくなりつつある。
「なぜ、逸らす?」
「それくらい察してよ瑛一の…」
喋りかけた途中で強引に頬にキスをされ目を瞠るナギ。一瞬、唇にされたのかと想ったからだ
瑛一は普段ナギの近くにいることはなく触れ合う機会すらもない…
どちらかというとキラのほうが多い。キラが居ない今じゃなきゃ触れ合えないと確信し思い切った。
「なっ……に、すんの…」
一度硬直したものの何が起きたのかは理解し言葉が上手く言えなく途切れてしまう。それでも顔はほんのり赤かった…
そんなナギを見て瑛一は興奮する。スーパー勘違いをしナギの顔を見つめる
「今度はちゃんと口にしてやる」
「え、瑛一のばかばか」
照れ隠しをするように瑛一の名前を言い貶すナギ。瑛一は名前を呼ばれるだけで満足!!
それだけでも、十分嬉しいことだった。
俺はいつでも、お前のことを呼んでいるよ…今日ぐらいは逆でもいいよな?
瑛一の悪ふざけはキラが戻ってくるまで続いた。