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下より10年後設定のリボ→ツナです。よろしければどうぞ。









「マイスィートエンジェル、ツナ。昨夜はどうして来なかったんだ?」

執務机に齧りつき、夜通し書類に目を通していたオレ。いい加減、目の下には隈が出来ているだろう。(なんてったって一週間以上まともな睡眠を取っていないんだからな!)
リボーンの存在を排除して、尚も紙の山脈と格闘を繰り広げていく。

「なぁ、ツナ。どうしてオレのことを無視するんだ? ああそうか、これが俗に言うツンデレってやつか!」

ひとりで勝手に納得して妄想ワールドを脳内に転換している変人がいる。
けど、無視だ無視。でないと今日も徹夜するはめになるぞ。がんばれオレ!

「ツンデレもいいけどオレの胸に恥じらいながら飛び込んでくるツナも可愛いな」

バッと手を広げて脳内にいらっしゃる、素直なオレに「さぁ飛び込んで来い」と語りかけている。どうやら幻覚まで見始めているようだ。
いい加減、脳外科に行った方がいいと思うんだ、うん。
というか、そのうち骸にでも頼んで幻覚を有幻覚にしてきそうで怖い。

「ああ、その頬をするりと撫でて、ぷるぷるの唇に手を這わせて口づけをして「それ以上言うと、燃やすよ」」

つやつやうっとりとした顔で戯言を延々と垂らしている変態狂人に、にっこりと笑い脅しをかけると奴は心底嬉しそうに顔を輝かせた。

「やっとこっちを見たな」

その瞬間しまったと後悔してしまった。そうだ、こいつは変人変態だけど(一応)最強のヒットマン。計算高いんだった!!
思わず舌打ちをする。

「で、なぜ昨夜はオレのところに来てくれなかったんだ? 一晩中待ってたんだぞ?」

その言葉にブチリと盛大な音を立てて何かが切れた。ああこれが所謂『堪忍袋の緒が切れた』ってことなのかと身をもって理解する。
瞼をおろして、額に炎を灯す。ごうごうといつもの倍以上の勢いで燃えているのが自分でもわかる。
すっと目を開けると、心なしか引き攣った顔のリボーンがそこにいた。

「ツ、ツナ……?」
「どうして来なかったか、この状況を見ても判断できないのか?」

ピキ、と口元が引き攣った。足は既に一歩引いている。
逃がすか。

「一晩中、誰かさんたちの後始末をしてたからに決まってるだろう!」

怒りのあまり、書類を燃やしそうになる。しかしこれを燃やしても困るのは自分だ。一件減るように見えても、実はその逆でしかない。
ここは、そう。

「第一、オレはお前の部屋に行く約束なんてしていない。違うか?」

そういうとリボーンは壊れた人形のようにひたすら首を縦に振っている。今更、やりすぎたことに気づいても襲い。

「零地点突破初代エディション」

そっと床に触れて小さく呟くと、氷が凄まじい速さでリボーンの足元まで進んでいく。

「ちょ、ツナ!?」
「一か月くらいたったら出してやる。それまでそこで大人しくしてろ」

ビキビキ、ヒュオォォと如何にも寒そうな音を立てて氷像は完成した。
ハイパーモードを解いて、額の汗(と言っても全然汗何かかいてないけど)を拭う。

「題して、“幻影に縋った男”」

内線で獄寺くんを呼んでコレを撤収してもらえば完璧だ。そうだな、冷凍庫にでも入れておこうか。それとも今は使ってない地下の牢屋?
どちらにしてもこいつにはふさわしい。
ふっと笑むと電話に手をかけた。



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title by 確かに恋だった
ギャグちっくで20題より「約束してないから」

キャラ崩壊が激しくてすみません!!








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