novel

□log
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テーマは冬の朝
ありきたりな話です。
リボ→ツナなのかリボ→←ツナなのかハッキリしてない。そこは皆様のご想像にお任せします。





 冬だ。当たり前だが寒い。ふと窓に視線をやると内と外の気温差で真っ白に曇っていた。
 冬の朝は布団から出るのが億劫で仕方がない。ついこの間まで暑い暑いと唸っていたのが嘘みたいだ。

「起きろツナ」

 ハンモックでは寒い、と近頃リボーンはツナのベッドで一緒に寝ている。

「ん〜……」

 適当な返事を返し、更に布団に潜った。気持ちは分からないでもない。

「おい、ツナ。遅刻するぞ」

 無理矢理布団を剥いで外気にさらす。ツナは中で丸まっていたようで、まるでネコのようだ、と笑った。そのネコは布団を被り直そうと手探りで探すも見当たらず、唸り声を上げている。眉間に皺付きで。

 ぺい、と布団を床に捨ててその光景を枕元でぼんやりと眺めるリボーン。不意にツナに掴まれた。注意力が散漫になっていたようだ。

「おい! ツナ!!」

 そのままぎゅうぎゅうと抱き締められる。

(不意討ち過ぎるぞ……っ)

 胸の鼓動は一気に早くなり、熱が顔に集中する。

「つ、ツナ!!」


 脱出を試みるも、本気で振りほどくことは出来ない。成る程、これが惚れた弱味というやつか。
 当のツナは、温もりが得られて満足しているのか、ほわほわと笑みながら眠っている。離す気は無いようだ。リボーンはその顔を見るや否や、脱出を諦め大人しくなった。

 とくん、とくん、とツナの音が心地好い。
(最強と謳われたこのオレが、他人に抱かれて安心するとはな)
 いや、ツナだからか。とボソリと呟く。そしてそのまま目蓋を閉じて微睡みに身を任せた。


 この状況は奈々が起こしに来るまで続いたという。




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