novel
□オータムグローリーより、愛を込めて
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暫くの無言。何かを思い立ったツナは、買ったものの中から一つの袋を取り出す。
それを獄寺の前に差し出すと、きょとんとした表情でしげしげと眺めている。
「これは?」
「えっと、相談にのってくれたお礼。受け取ってくれる?」
小さな袋を受け取る。意外に重量があったらしく見た目の割には重い。
中を取り出すと、シルバーのバングルだった。
中央に大きなスカルが置かれ、左右には表情を浮かべた小さなスカルが配置されている。そして周囲には細やかな装飾が施されていた。
「これを、オレに?」
珍しくアクセサリーショップを覗き、うんうんと唸っていたので、おやと思っていたのだが、まさか自分に渡すためだとは微塵も思わなかった。
「う、うん。どうかな」
「ありがとうございます、十代目。オレ感激っす!! 一生大事にしますね!」
「いや、こっちこそありがとう。相談にのってくれて」
その一言で再び獄寺の表情が曇った。段々と俯いていく顔に、どうしたのかとおろおろするツナ。
意を決した表情で顔を上げた。
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