novel

□Sugar!Sugar!!
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 一週間後、リボーンの誕生日の日、ツナは日付が変わると同時にプレゼントを渡した。
 相手のことを思ったその贈り物はリボーンにはどんな物よりも輝いて見えた。
 そしてその後、泣きじゃくりながらとても嬉しいことを言ってくれたのだ。最高のプレゼントを貰った。

「次はオレの番だな」

 今ツナは風呂に入っている。あと少しで上がってくるだろう。
 日付が変わるまであと30分といったところだ。いやに緊張してしまう。
 パタンと風呂のドアが閉まる音が聞こえた。とんとんと階段を上がってくる。

「リボーン、風呂空いたよ」
「ああ、今いくぞ」

 ニヤリと笑って、一言。

「ツナ、この部屋の何処かにお前へのプレゼントがある。オレが出てくるまでに探しておけよ?」

 それだけ告げて外に出る。閉まる前に見えたツナの困惑する顔がなんだか笑えた。
 実際は風呂になんかに行かず、気配を消して扉の前で様子を伺う。
 暫く放心していたツナだが、はっと我に帰り部屋のあちこちを探し出す。

「どこにあるんだろう?」

 あっちこっちひっくり返して探すがなかなか見つからない様子。タイムミリットは勿論日付が変わるまでだ。
 12時少し前に漸く見付けたツナ。

「やっと見付けたのか、ダメツナ」
「リボーン、これって……」

 シルバーのリングにヘッド部分にオレンジの石が嵌め込まれていた。

「婚約指輪って言ったらどうする?」

 へ、と驚いた声を漏らすツナ。

「本物はいずれちゃんと買う。それまでの代わりだ。それと、これ」

 渡したのは真っ白なマリーゴールドの花。

「受け取ってくれるか?」
「リボーンは、ずるいよ」

 ぐすぐすと泣きながらも、浮かべていたのは笑顔。

「当たり前だろ?」

 リボーンがツナの左手をそっと取り、薬指にリングを通す。
 それを光に翳して眺める。

「なんだか恥ずかしいね」
「でも、これでお前はオレのものだ。絶対に誰にも渡さねぇからな」

 ちゅっ、と指輪にキスを落としたリボーンに赤面する。

「オレはツナに永遠の愛を誓うぞ」
「うん。オレもリボーンに永遠の愛を誓う」

 コツリと額を合わせて笑いあう。その顔は幸せに満ち溢れているものであった。














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 またギリギリでした。ツナ誕生日おめでとうっ!! 大好きだぁぁ!!

 甘い話を目指したんですがどうでしょうか?
 「Sugar!」と関連させてますが単体でも大丈夫だと思います。
 きっと指輪については獄寺たちにいろいろ突っ込まれることでしょう!
 ツナはこの後マリーゴールドの花言葉を教えられてまた赤面するだろうなぁ。


これも今月の31日までフリーですが一言頂ければ嬉しいです。




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