○o沖神○o

□風邪気味。
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●●
――――――――いつもの場所に、12時に待ち合わせでさァ。

歌舞伎町の繁華街を大きな足取りで抜けながら、彼の言葉を思い出す。
いつもそうだ。
人を小馬鹿にした態度を取るくせに、甘え下手で――。

走ったせいか、待ち合わせの30分前に人気のない公園に着いた。
………どうしてこんなに胸が高まるのか。
……どうして、走ってきたのか。

そんなの、無い頭で考えたって無駄なこと分かってる。
だから、あえて考えない。
本人に言われるまで、気付いてなんかやらない。

公園内をブラブラしようとして、右に視線を向けた瞬間、視線の先に映った人物に驚き、逃げるように木の裏に隠れる。

…………あの、栗毛色の髪、アイツが立っていた場所――――――。
それは、沖田が指定した‘いつもの場所’だった。

もう一度、ちらりとアイツの姿を確認する。
………それは間違いなく沖田で、待っている相手は自分。
……………何だヨ、いつもは遅れて来るくせに。
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